【杉村富生の短期相場観測】 ─サイバーセキュリティ&光電融合を狙う!
「サイバーセキュリティ&光電融合を狙う!」
●SQを挟んだ株価の乱高下は一巡!
6月以降の株式市場はSQ(特別清算指数)算出日を挟み、乱高下を繰り返している。日経平均株価の動きをみると、7月29日のザラバ安値6万0448円が8月14日には6万9608円まで急騰した。上昇幅は9160円、上昇率は15.2%だ。直近では9月14日のザラバ安値6万2726円が10月6日には7万0798円まで上昇している。
上昇幅は8072円、上昇率は12.9%となる。ボラティリティ(株価変動率)の高さは需給要因に起因する。そう、「需給はすべての材料に優先する」という。この暴騰劇はオプションのショート筋(プットの買い、コールの売り)が演出したものだ。専門用語ではショートスクイーズ、ガンマスクイーズと称する。総悲観→超楽観の転換期に起きる。
6~10月相場はまさに、その通りの現象だった。日経平均株価は6月22日に、7万2831円の瞬間高値を付けている。その後は急落だ。AI(人工知能)、半導体、データセンターセクターなどハイテク系銘柄の株価下落が大きかったが、8~9月は有力テクニカルアナリストによる「令和のブラックマンデー説」の影響があった、と思う。
いわゆる、総悲観である。この結果、買いを手控え、オプションのプットを買ったり、コールを売った投資家がいた。実際、「6万円のプットを買った」という人を知っている。日経平均株価の6万円を売る権利だ。おそらく7月末の安値を下抜け、「6万円台割れ」を意識した人達がいたのだろう。もちろん、最悪シナリオだが……。
まあ、極端な見方(相場観)には注意が必要だが、機関投資家の場合は「アリバイ工作」があって、何らかのヘッジを必要とする。万一、ショック安に見舞われたとき、「あれだけ警告がなされていたのに、お前は何をしていたのだ」と責められる。ファンドマネージャーはつらい。上司の多くは相場に無関心だ。なにしろ、管理職である。
●米中間選挙では「ねじれ」が確実に!
いずれにせよ、SQは通過した。なお、10月のSQ値は6万8465.23円だ。9日の高値は6万9143円まであった。「幻のSQ値」にはなっていない。ここ数週間、ショート筋の買い戻し、その玉を受けていた業者の先物ヘッジ買い、投機筋の締め上げ(先物を煽る)があり、非日常的な相場が展開された。今週以降、正常な姿になるだろう。
外部環境では11月3日のアメリカの中間選挙が焦点となる。上院(100議席)の3分の1、下院(435議席)の全てが改選となる。現在の勢力図は上院が共和党53、民主党47、下院が共和党218、民主党214、無所属1、欠員2となっている。大統領(共和党)を含め、トリプルレッド(共和党のシンボルカラー)である。
予測機関によると、上院、下院ともに与党が苦戦している。最終的に、下院は民主党が制するだろう。「ねじれ」状態となる。過去のケースでは「ねじれ」時には株価が堅調なことが証明されている。特に、トランプ大統領の場合、暴走気味だけに、議会がそれを抑制する効果に期待し、株高につながるのではないか。
一方、物色面では第4次産業革命(AIが軸)の第2次ステージ突入をにらみ、通信分野、電力供給、 サイバーセキュリティ、 光電融合などの分野が脚光を浴びるだろう。サイバーセキュリティは日本がハッカー集団のターゲットになっている。喫緊の課題である。トレンドマイクロ <4704> [東証P]、FFRIセキュリティ <3692> [東証G]は狙える。
さらに、サイバーセキュリティクラウド <4493> [東証G]、カウリス <153A> [東証G] 、HENNGE <4475> [東証G]などに注目できる。流動性にやや難があり、グロース市場の銘柄は人気薄となりやすいが、テーマ性は抜群だ。情報セキュリティの構築は国策である。古来、「世相にカネを乗せよ」とか、「国策に逆らうな」という。
光電融合は電気信号と光信号を融合し、高速・大容量・低消費電力のデータ転送を行う技術である。現在、第1段階(光ファイバー)を経て、第2段階(光コネクタ、光絶縁材など)に入っている。東レ <3402> [東証P]、旭化成 <3407> 、NTT <9432> [東証P]、精工技研 <6834> [東証S]などが脚光を浴びる。
2026年10月9日 記
株探ニュース