伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 10月18日版
日経平均は12月に6万0448円以下を目指す展開になる公算
1. 日経平均株価が10月に大きく下げている年の展開
日経平均株価の10月は、上げやすい年末へ向けて押し目を付けやすい月になっています。下値堅く推移しやすい10月に大きく下げている年は、「9月までの期間で年初来安値を更新していて、その年が弱気に推移している状況で、10月が大きく下げている」、または「10月が年初来高値圏に位置していて、その年の高値圏からの下げ場面になって、10月が大きく下げている」という2通りのパターンのどちらかになっています。
10月の「月の始値」から「月の安値」までの値幅が1000円幅以上になっている年は、1990年、1996年、1997年、2000年、2002年、2008年、2014年、2018年、2021年、2023年です。
1990年は、バブル崩壊の年で、年初から10月1日まで下げ続けました。10月は上昇しているのですが、月間の安値を付けた10月1日の1営業日だけで始値から安値までが1205円幅となっています。
1996年は、9月上旬に年初来安値近くまで下げた後、反発を開始して10月に上値を抑えられる展開となっています。
1997年は、9月に年初来安値付近まで下げて、その下げの流れを10月まで継続して、10月に年初来安値を更新しています。
2000年は、4月に年初来高値を付けた後、5月に年初来安値を更新して、そのまま年末まで下げの流れを継続しています。
2002年、2008年は、10月に年間の最安値をつけています。
2014年は、9月下旬に年初来高値を更新した後、下降を開始して、10月が月初から大きく下げています。
2018年は、10月初めに年初来高値を更新した後、反転下降を開始して、大幅安となっています。
2021年は、9月中旬に年初来高値を更新した後、下降を開始して、10月上旬までの期間で9月の上げ分のすべてを押し戻されています。
2023年は、9月中旬に年初来高値付近に位置した後、下降を開始して、10月上旬までの期間で下げの流れを作っています。
9月までの期間で年初来安値を更新して、10月に大きく下げている場合、11月も下げの流れを継続していることが多いのですが、9月、10月に年初来高値付近に位置していて、10月に大きく下げている場合、10月の下げが終息した後、11月が反発調となっています。
2014年は、10月17日に押し目をつけた後、年末まで上昇しています。
2018年は、10月の急落が10月26日にいったん止まり、その後、12月3日まで反発調となっています(12月3日以降に年初来安値を更新する下げ場面へ入っています)。
2021年は、10月6日に押し目をつけた後、年末まで10月6日の安値を割れることなく推移しています。
2023年は、10月4日に押し目をつけた後、年末まで堅調に推移しています。
2026年の日経平均株価は、10月1日の始値が6万7106円、15日の安値が6万4092円です。本年10月は、年初来高値圏から下げている2014年、2018年、2021年、2023年と近い展開となっています。
過去と似たパターンになるなら、10月中に押し目をつけて少なくとも11月は堅調に推移すると考えられます。
なお、2018年は、12月に年初来安値を更新しています。2021年、2023年はともに1月から10月までにつけている高値が意識される展開となって、年末まで上値を抑えられています。
2014年のみ年末へ向けて年初来高値を大きく更新する動きになっていますが、これは10月末に日銀が量的緩和第2弾を決定したからです。
本年は11月以降に価格が上昇しても、6月22日の史上最高値7万2831円が強力な壁になると見ておくことができます。