株価指数先物 【週間展望】―売られ過ぎによる自律反発を意識も、戻り売り狙いのショート
今週の日経225先物は、前週の大幅な下落に対する自律反発をみせてくる可能性はあるが、明確な底入れからの反転は期待しづらく、積極的なロングは限られそうだ。6日の日経225先物は3500円超の下げで、52週移動平均線(5万9980円)を明確に下抜けてきた。6日の取引終了後のナイトセッションでは一時5万8890円まで切り返す場面もみられ、日中比840円高の5万8250円で終えたが、同線が上値抵抗として意識される可能性があろう。
週初はシカゴ先物にサヤ寄せする形で買いが先行するとみられるが、早期に52週線を上抜けられないようだと、戻り売り狙いのショートを誘いそうだ。また、前週の下げで週足のボリンジャーバンドの-2σ(5万9320円)を割り込み、-3σ(5万6350円)が射程に入ってきている。テクニカル面では売られ過ぎが意識されて、リバウンドのタイミングを探る動きが見込まれるものの、まずは週初に5万7790円辺りまで切り下がるとみられる-2σ水準での底堅さを見極めることになりそうだ。
同バンドが支持線として機能してくるようであれば、52週線や-1σ(6万1130円)とのゾーンが意識されてくる。一方で、-2σ水準での攻防が長期化するようだと、5万4440円辺りまで切り下がるとみられる-3σとのレンジに入ってくるだろう。そのため、自律反発を狙いつつも、オプション権利行使価格の5万7750円処での攻防を見極めながら、5万5500円~6万0500円辺りでの推移を想定する。
前週3日、米国中間選挙で人工知能(AI)規制に前向きとされる民主党が大勝した。選挙結果が判明した4日の米国市場では、不透明感が払拭されたとして買い戻しが強まった。しかし、その翌日の5日は、データセンター建設の規制強化とAIインフラ投資の減速が警戒されるなか、ナスダックやフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が急落。その影響により6日の日本市場も、半導体やAI関連株を中心に全面安となった。韓国KOSPI指数の急落によるサーキットブレーカーの発動も、投資家のリスク回避姿勢を強めた。
6日の米国市場ではAI関連株が買い戻されたものの、自律反発の域は脱していない。一方、10月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比16万5000人増と、市場予想(6万5000人増程度)を大きく上回った。また、8月分と9月分は合計で約8万4000人上方修正された。雇用統計の結果を受けて、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ観測が強まり、投資家心理の重荷となった。
今週の米国では、10日に10月消費者物価指数(CPI)、13日に10月生産者物価指数(PPI)の発表を控えるほか、バーキン・リッチモンド連銀総裁、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁、ボウマンFRB(米連邦準備制度理事会)副議長らの発言が予定されている。10月の雇用統計の上振れにより12月FOMCでの利上げ確率が上昇するなか、経済指標やFRB高官の発言が相場の変動要因となろう。
そのほか、10日のコアウィーブ<CRWV>、12日のシスコシステムズ<CSCO>とアプライドマテリアルズ<AMAT>の決算が、AI投資の見通しを測る材料となりそうだ。国内では10日のソフトバンクグループ <9984> [東証P]の決算が、AI関連株を再評価するきっかけとなるかが注目されそうである。
米中間選挙での勝利を受け、民主党は2027年1月に招集される次期議会から上下両院の主導権を握る。トランプ政権が進めてきたAIの規制緩和路線から一転し、AIに対する監督や規制の強化が進む可能性がある。トランプ大統領の拒否権発動により連邦法としての成立は阻まれる可能性はあるが、州単位での規制強化も警戒される。また、12月11日を期限とする暫定予算を巡る与野党協議が難航するようだと、政府機関の閉鎖リスクも高まる。米経済の成長エンジンを担ってきたAI投資の減速懸念が強まる局面では、ショートの動きが強まるだろう。
また、アドバンテスト <6857> [東証P]は6日に一時2万4655円まで売られたが、その後は買い戻しが入り、2万8015円と52週線(2万7660円)を回復して終えた。調整一巡感からリバウンドをみせてくればロングを誘う半面、同線を再び割り込む局面ではショートを誘うことになる。レバレッジ型ETF(上場投資信託)のリバランスに伴う先物売りが引き続き警戒されるうえ、前週の半導体やAI関連株の急落によって個人投資家の需給状況も悪化している。戻りの鈍さが意識される局面では、ショートが入りやすいとみておきたい。
6日の米VIX指数は25.64(5日は28.18)に低下したものの、前週末の19.42を大きく上回った。週前半は18.3前後で推移する200日線を支持線とした上昇をみせていたが、4日には一時16.57まで下落し、200日線のほか25日線(4日17.21)を割り込む場面もみられた。しかし、5日の急伸で一時28.36まで切り上がり、3月下旬以来の水準をつけていた。心理的な節目である20.00を割り込んでくるまでは、3月下旬につけた31.65を射程に入れた投資家のリスク回避姿勢が続きそうだ。
6日のNT倍率は先物中心限月で15.51倍(5日は15.45倍)に上昇したものの、前週末の16.04倍からは低下している。75日線(16.14倍)に上値を抑えられる一方で、200日線(15.88倍)辺りでの底堅さが意識されていたが、5日に200日線を明確に下抜いた。週末6日は半導体株の下げが目立ったものの、東証プライムの98%の銘柄が下落する全面安となったことで、NTショートの巻き戻しを誘ったようだ。200日線が抵抗線として意識される可能性があり、戻りの局面ではNTショートを組成する動きに向かわせそうである。
10月第4週(10月26日~30日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で3週ぶりの買い越しとなり、買い越し額は2079億円(10月第3週は1394億円の売り越し)だった。現物は2176億円の売り越し(同244億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しとなり、先物は4256億円の買い越し(同1638億円の売り越し)と5週ぶりの買い越しだった。個人は現物と先物の合算で515億円の売り越しと、2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1850億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、11月9日に9月景気動向指数、中国10月消費者物価指数、中国10月生産者物価指数、10日に9月全世帯家計調査、日銀金融政策決定会合の主な意見(10月29日~30日開催分)、中国10月貿易収支、米国10月消費者物価指数、11日に米国為替・債券市場休場(ベテランズ・デー)、12日に10月国内企業物価、13日にオプションSQ、米国10月生産者物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 終値 前日比
26/12 11月06日 61120 61510 56510 57410 -3510
26/12 11月05日 62600 63580 60890 60920 -1530
26/12 11月04日 63120 63900 60140 62450 -810
26/12 11月02日 63220 63730 61860 63260 -230
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 終値 前日比
26/12 11月06日 3949.5 3969.0 3686.0 3700.0 -241.0
26/12 11月05日 3922.5 4008.0 3915.5 3941.0 +30.5
26/12 11月04日 3931.5 3988.0 3798.0 3910.5 -22.5
26/12 11月02日 3950.0 3960.0 3901.0 3933.0 -25.0
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示
清算値 前日大阪比
11月06日(12月限) 58235 +825
11月05日(12月限) 57350 -3570
11月04日(12月限) 63130 +680
11月03日(12月限) 63075 -185
11月02日(12月限) 62780 -480
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
10月30日 820億円 +489億円 2兆2770億円 -494億円
10月23日 331億円 -244億円 2兆3265億円 -4209億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
11月04日 1114万株 -613万株 7億7255万株 -3669万株
11月02日 1728万株 -203万株 8億0924万株 -1223万株
10月30日 1931万株 +483万株 8億2148万株 -52万株
10月29日 1448万株 +3万株 8億2201万株 -563万株
10月28日 1444万株 +975万株 8億2764万株 +801万株
10月27日 468万株 -533万株 8億1962万株 +1億1318万株
10月26日 1002万株 +154万株 7億0644万株 -1億1630万株
10月23日 848万株 +154万株 8億2275万株 +1242万株
10月22日 694万株 -109万株 8億1033万株 -3418万株
10月21日 803万株 -466万株 8億4452万株 +3583万株
□NT倍率
10月06日 15.51
10月05日 15.45
10月04日 15.96
10月02日 16.08
10月30日 16.04
株探ニュース