伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 11月8日版
日経平均は年内に5万円以下へ下げる可能性が出てきた
1. NYダウはしばしレンジ内の動きになる公算
図1は、 NYダウの日足です。11月5日に極大陰線をつけて大幅安となっています。11月5日は「8月5日高値の5万4744ドルが年内に超えられない壁になっていること」、「目先的に10月1日安値の5万0546ドルを割りにくい状態であること」を示しました。
極大陰線は、その時点でいけるところまで一気に下げる動きです。
10月5日の下げが一時的に勢いづいたものにすぎず、市場参加者の思惑以上に下げ幅が大きくなってしまったのであれば、翌営業日に大きく値を戻す動きが表れるはずです。今後の価格が5万4744ドル以上の上げ余地があるのならば、11月6日は寄り付き値が上放れて始まって、そのまま上値を試す動きになるはずでした。
しかし、6日の寄り付き値が下放れて始まり、あまり値を戻せずに終わったことで、5日の終値は一時的につけた場所ではなく、多くの市場参加者の共通の認識の中で適正な値位置を求めた結果であることがわかります。
ところで、11月5日は寄り付きが上放れて始まっています。5日の寄り付き値が下放れて始まってから下げていれば、5日は10月1日安値の5万0546ドル付近まで下げるか、ここを割る動きになっていた可能性があります。
実際には5日はいったん上げて、5万0546ドルまでの下げ余地を十分に作ってから下げています。5日の時点で行けるところまで下げても、5万0546ドルへ接近できなかったのですから、現状では5万0546ドル以下を積極的に狙う展開は考えにくいと言えます。
NYダウは、5日の動きで上下に強力な壁ができたことになります。少なくとも11月中旬頃までは、5万1000ドルから5万2000ドル(あるいは5万2500ドル)程度のレンジ内で推移すると考えられます。
図1 NYダウ(日足)
