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【杉村富生の短期相場観測】 ─高市政権の17の戦略テーマが物色の柱に!

市況
2026年3月1日 9時15分

「高市政権の17の戦略テーマが物色の柱に!」

●国家構造の変革、再設計を織り込む!

従来の経験則が通用しない“異次元”の相場である。日経平均株価は2月26日に瞬間、5万9332円の高値まで上昇した。マーケットはアンソロピック騒動、イラン情勢、ディベースメント取引(通貨の下落に対応した金など代替資産の取得)の巻き戻しといったショックを乗り越えている。好環境、好業績、好需給の“3好”が株高の背景にある。

もちろん、上昇ピッチの速さ、テクニカル的な過熱感は否定できない。さらに、植田日銀総裁との会談後の高市政権(官邸)サイドの利上げ牽制発言(日銀に圧力)が示唆する為替介入のタイミングは気掛かり材料だ。ただ、3月決算期末を控えているだけに、早期の為替介入→円高・株安の事態(4月以降に警戒)は避けるだろう。

いずれにせよ、ごく目先はともかく中・長期的な視点では強気姿勢を堅持すべきだ、と考えている。株式市場の活況は継続する。再三指摘しているように、日本は先進国の中では唯一無二の特異な国である。まず、政治が安定している。次に、高圧経済に象徴される財政出動だ。基本的にはインフレ歓迎(デフレ克服)である。

日本市場は単純な景気循環による株高ではない。国家構造の変革、再設計を織り込む局面を迎えている。高圧経済とは、財政出動に加え、17の戦略分野(成長性を高める戦術)の推進である。具体的には経済安全保障、サプライチェーンの構築、AI(人工知能)実装と計算革命、社会インフラ(基盤)の刷新と強靱化などになる。

特に、防衛関連セクターは予算規模8兆円の巨大さだけにとどまらず、航空・宇宙、衛星、サイバーなどに広がる。主役はスタンドオフ(ドローン、無人機、ミサイル、サイバー空間)戦術になる。2027年度までに航空自衛隊は「航空宇宙自衛隊」に改称(予定)される。この分野の本命は日本アビオニクス <6946> [東証S]になろう。

●日経平均株価は6万8000円を指向!

ちなみに、17の戦略分野は防衛産業はもちろんのこと、AI・半導体造船量子、合成生物学・バイオ、航空・ 宇宙、デジタル・サイバーセキュリティコンテンツ、フードテック、資源・エネルギー安全保障・GX、防災国土強靱化創薬・先端医療、フュージョンエネルギー(核融合)、マテリアル(重要鉱物・部素材)、港湾ロジスティクス、情報通信、海洋と多岐にわたる。

2026年相場ではこれらのセクターが折に触れて物色されるだろう。筆者はスタンドオフ戦術の一翼を担う日本アビオニクスのほか、アンソロピック騒動を受け急落したNEC <6701> [東証P]、富士通 <6702> [東証P]に注目している。アンソロピック騒動は過剰反応ではないか。

同様に、コンサル系が嫌気され、ファンドの売りに大幅安になった野村総合研究所 <4307> [東証P]、ノースサンド <446A> [東証G]、青山財産ネットワークス <8929> [東証S]は下げ止まったようだ。青山財産ネットワークスは2月25日に1315円の安値をつけた。2026年12月期の配当は5円増の58円を計画している。

鉄道インフラ(電力工事)のトップの日本電設工業 <1950> [東証P]の時価はPER(株価収益率)18.4倍、PBR(株価純資産倍率)1.51倍と極端な割安感はないが、鉄道各社は揃って「今後はメンテナンスを充実させる」と語っている。2026年3月期は期初計画を上回る。1株利益は287.6円(前期は223.8円)を見込む。配当は115円(同90円)とする。

海洋土木、防衛関連に絡む五洋建設 <1893> [東証P]、シップファイナンスに強いいよぎんホールディングス <5830> [東証P]、フィジカルAI(人工知能とロボティクスの融合)に絡む日立製作所 <6501> [東証P]、事業承継ビジネスがメインのセレンディップ・ホールディングス <7318> [東証G]はロングランに狙える。

なお、全般相場については年内の日経平均株価の水準を6万8000円前後と想定しており、目先の波乱に脅える必要はない、と主張している。ちなみに、日経平均株価の1株利益は予想ベースが2813円(実績ベースは2786円)だ。26年度は3133円、27年度は3446円との予想がある。PER20倍に評価すると、6万8000円絡みになる。

2026年2月27日 記

株探ニュース

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