大阪万博決定で「再生医療」関連に改めて関心高まる<注目テーマ>
1 大阪万博
3 カジノ関連
4 人工知能
5 セルフレジ
6 再生医療
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10 インバウンド
みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「再生医療」が6位にランクインしている。
2025年の国際博覧会(万博)の開催地が大阪に決定した。今回の大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、健康、医療に関する技術貢献を目指すのが大きな目的の一つとなっている。人工多能性幹細胞(iPS細胞)技術など関西が強みとするライフサイエンス分野を軸に、世界の課題を具体的に解決していく新時代の万博を目指すことになる。大阪万博の開催をきっかけに、日本の得意分野である再生医療の進歩が加速することになりそうだ。
「再生医療」は、病気やけがで失われた臓器や組織を再生させる医療のこと。再生医療では、ほとんどの細胞に分化できる可能性を持ち、万能細胞とも呼ばれる胚性幹細胞(ES細胞)が研究の中核を占めてきたが、京都大学の山中伸弥教授らがiPS細胞の生成に成功し、再生医療の世界に革命をもたらした。再生医療は脳損傷や認知症などへの応用も視野に、人体の欠損に対する根本的な治療法として期待が高まっている。iPS細胞やES細胞のほかに、ヒトの骨髄などに由来する「間葉系幹細胞」なども実用化に向けて開発が加速している。
厚生労働省の専門部会は21日、脊髄損傷患者の運動や知覚の機能回復を狙う再生医療製品について、条件付きで製造販売を承認するよう厚労相に答申することを決めた。製品は患者の骨髄液から採取した幹細胞を培養し点滴で戻すもので、年内にも正式承認される。具体的には、ニプロ<8086>が札幌医科大学と共同開発した「脊髄損傷の治療に用いる自己骨髄間葉系幹細胞」(製品名「ステミラック注」)が製造販売を承認される見通し。
最近の動きとしては、エア・ウォーター<4088>と歯愛メディカル<3540>が28日、歯の神経組織を活用した再生医療事業を行うアエラスバイオに共同出資すると発表した。19年3月中に新会社が行う第三者割当増資を歯愛メディカルが引き受ける方法によって、新会社に対するエア・ウォーターの出資比率を70%、歯愛メディカルの出資比率を30%とする。
このほかに、関連銘柄としてはヘリオス<4593>やイナリサーチ<2176>、タカラバイオ<4974>、セルシード<7776>、新日本科学<2395>、リプロセル<4978>、スリー・ディー・マトリックス<7777>、JCRファーマ<4552>、サンバイオ<4592>などに注目したい。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)