「水害対策」が2位にランク、台風19号による甚大な被害で課題が浮き彫りに<注目テーマ>
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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「水害対策」が2位となっている。
12日夜から13日にかけて東日本を縦断した台風19号は、各地で河川氾濫などを引き起こした。福島県の阿武隈川や長野県の千曲川など、多くの河川で堤防決壊が同時多発的に起き、激しい水流は家屋などを破壊。総務省消防庁が16日午後2時半に発表した被害状況によると、全半壊・一部損害した住宅は1119棟、浸水被害は1万4131棟となっている。
近年、これまでに経験したことのないような豪雨が毎年のように各地で発生しており、18年7月に西日本を中心に襲った豪雨では、全半壊した家屋は約1万7000棟、浸水被害は約3万8000棟に上り、被害額は約1兆1580億円に達した。
これまでの水害対策は過去に発生した災害の経験を踏まえて講じられてきたが、雨量が想定を上回る事例が相次いでいることから、高規格堤防や遊水地、放水路の整備に加えて、雨水貯留施設の拡充などの対策を地域の特徴にあわせて進める必要があり、関連工事の需要が今後拡大することが見込まれる。
河川・ダムの工事は、不動テトラ<1813>、東亜建設工業<1885>、若築建設<1888>、東洋建設<1890>、五洋建設<1893>といった海洋土木大手が得意としているほか、コンクリートの補強で独自の強みを持つショーボンドホールディングス<1414>、法面工事に実績のあるライト工業<1926>、特殊建設工事に定評のある日特建設<1929>に注目。
また、グループ会社が「3D堤防/河道計画・設計システム」を販売している川田テクノロジーズ<3443>、鋼矢板や鋼管杭など剛性の高い許容構造部材を地中に連続して打ち込むことで被災時の堤体損壊を防ぐ「インプラント堤防」を手掛ける技研製作所<6289>、河川護岸材を扱う前田工繊<7821>、高品質の地下構造物を構築できる「ニューマチックケーソン工法」を使った雨水地下貯留施設の建設を手掛ける大豊建設<1822>、雨水流出抑制施設「プレキャスト遊水池」の施行実績がある日本興業<5279>、集中豪雨による都市部での路面冠水を抑制するシステムを手掛けるイトーヨーギョー<5287>、雨水貯留浸透施設の流入部分にフィルターを設置することで施設内のごみや土などの堆積物を除去する「ハイブリッド雨水貯留システム」を提供するベルテクスコーポレーション<5290>からも目が離せない。