話題株ピックアップ【夕刊】(1):日立造、三菱UFJ、日電産

注目
2021年1月7日 15時16分

■日立造船 <7004>  665円  +80 円 (+13.7%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

日立造船<7004>が急騰。株価は前日比15.7%高の677円と17年3月以来の高値水準に上値を伸ばした。SMBC日興証券が6日付で同社を投資判断「1(強気)」、目標株価800円で新規にカバレッジを開始しており、これを好材料視する買いが向かった。レポートでは、追加費用が相次いだ子会社Inovaや継続的事業(主にプラントの基幹改良工事や運営、メンテナンス)の安定成長などを通じ、25年3月期に25年ぶりの営業利益200億円達成を予想。また、「2050年温室効果ガス排出実質ゼロ」に向けた新技術の長期ポテンシャルが期待できると評価している。

■レノバ <9519>  4,400円  +420 円 (+10.6%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

レノバ<9519>が10%強の上昇で4400円台に乗せたほか、ウエストホールディングス<1407>も初の5000円大台乗せと、太陽光発電関連のシンボルストックに位置づけられる2銘柄がいずれも最高値を更新した。米ジョージア州上院決選投票で民主党候補が2議席を確保し、大統領、上院、下院を民主党が占めるトリプルブルーが実現、これを受けて再生可能エネルギーなど環境インフラに巨額投資を計画しているバイデン米次期大統領の政策が一段と現実性を帯びるとの見方で、両銘柄には上値を見込んだ買いが集中した。

■GMO-FH <7177>  817円  +50 円 (+6.5%)  本日終値

GMOフィナンシャルホールディングス<7177>がカイ気配スタートで5連騰と気を吐いた。GMOクリック証券、GMOコインを傘下に置く金融持ち株会社で暗号資産分野へも積極展開している。6日取引終了後に発表したGMOコインの12月暗号資産売買代金は前月比62.4%増と大幅な伸びを示しており、これが株価を刺激する材料となった。株価は連日の昨年来高値更新となり、時価は2018年10月以来2年3か月ぶりの高値水準にある。

■そーせいグループ <4565>  1,869円  +105 円 (+6.0%)  本日終値

そーせいグループ<4565>が大幅続伸。SMBC日興証券が6日付で同社の投資判断を「2(中立)」から「1(強気)」に引き上げ、目標株価を1800円から2300円に増額したことが好材料視された。レポートでは、米アッヴィからアルツハイマー型認知症治療薬(ムスカリン作動薬)の研究開発権・販売権が同社へ返還されたことで、再度導出交渉を行うことができると指摘。また、同社開発パイプラインはもはやムスカリン・プログラムに依存していないことを重要な点として挙げている。

■コマツ <6301>  3,019円  +143.5 円 (+5.0%)  本日終値

コマツ<6301>や日立建機<6305>といった大手建機株が高い。コマツの株価は18年12月以来、約2年1カ月ぶりに3000円台に乗せた。米ジョージア州の上院決選投票は、民主党が2議席を獲得し勝利することが確実になり、大統領に加え上下院も制する「トリプルブルー」が実現することになった。これに伴い、新大統領に就任するバイデン氏が掲げる大規模なインフラ投資などの政策に対する期待が再び強まり、6日の米株式市場では建機大手のキャタピラーの株価が急伸した。この日の東京株式市場でも、コマツや日立建機に買いが集まった。

■東映アニメーション <4816>  8,440円  +350 円 (+4.3%)  本日終値

東映アニメーション<4816>が後場急伸し新値追い。同社はきょう、バスケットボール漫画「SLAM DUNK」(スラムダンク)著者の井上雄彦氏が自身のツイッターで、映画化が決定したと伝えたことを明らかにした。同社は「新しいアニメーション映画を制作中」としており、これが株価を刺激したようだ。「スラムダンク」は、週刊少年ジャンプ(集英社)で1990年42号から96年27号まで連載された人気漫画。国内でのシリーズ累計発行部数は1億2000万部以上を誇り、テレビアニメ(93年10月~96年3月)やゲームなども製作されている。

■愛知製鋼 <5482>  2,922円  +118 円 (+4.2%)  本日終値

愛知製鋼<5482>が大幅に3日続伸。同社はきょう、電気自動車(EV)向け電動アクスルの小型軽量化を実現する技術実証に世界で初めて成功したと発表しており、これが材料視されたようだ。電動アクスルとは、電動車に不可欠な減速機、モーターを一体化した駆動ユニットで、電動化を加速させるためには小型軽量・省資源で電力消費率に優れた大量の電動アクスルが必要になる。今回の開発品では、独自のDy(ジスプロシウム)フリーボンド磁石「マグファイン」と鍛鋼一貫による高強度材料を融合させ、従来比40%の小型軽量化を実現したほか、最大回転数3万4000回転/分で回転し、実用域まで高減速化することで電動車に求められるトルクを引き出している。

■西松屋チェーン <7545>  1,542円  +60 円 (+4.1%)  本日終値

西松屋チェーン<7545>が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付で同社の投資判断「ニュートラル(中立)」を継続し、目標株価を1350円から1600円へ引き上げたことが材料視された。レポートでは、新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけとなり、同社の業績は今年度に入り回復傾向を強めていると報告。ただ、株価はすでに大きく上昇しており、業績回復は織り込んだとみている。今後は事業環境変化一巡後の成長持続に注目している。

■三菱UFJ <8306>  480円  +16.1 円 (+3.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が大きく買われた。米ジョージア州の上院決選投票で民主党候補が2議席を確保し、民主党が大統領、上院、下院を制する「トリプルブルー」が実現したことで大型の財政政策が通りやすくなるとの思惑が浮上している。これを受け米長期金利が急上昇し、6日終値ベースの10年債利回りは1.037%と約10カ月ぶりに1%台に乗せてきた。運用利ザヤの拡大期待を背景に米国株市場ではゴールドマン・サックス、シティグループ、JPモルガン、バンク・オブ・アメリカなど大手金融機関が軒並み大幅高に買われており、東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや生保に大口の買いを誘導した。

■日本電産 <6594>  13,665円  +385 円 (+2.9%)  本日終値

日本電産<6594>が物色人気、一時520円高の1万3800円まで上値を伸ばし、昨年11月30日につけた1万3585円を上回り上場来高値を更新した。世界的な脱炭素への取り組みが加速するなか、電気自動車(EV)シフトの動きが鮮明化するとの思惑が強い。米国株市場ではEV大手テスラへの投資資金の流入が止まらず、前日時点でテスラ株は9連騰と破竹の勢いで最高値街道を走っている。同社はEV向けトラクションモーターシステム(駆動用モーター)に注力しており、顧客開拓も急速に進んでいる。特に2035年にすべての新車販売についてEVを中心とする環境対応車とする方針にある中国向けでの需要獲得が見込まれる。21年3月期の営業27%増益予想は増額含みだが、22年3月期以降も2ケタ利益成長トレンドが期待されている。

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