【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─衰えぬバフェット氏の"凄み"をTSMC投資に見た!

市況
2022年11月20日 9時30分

「衰えぬバフェット氏の“凄み”をTSMC投資に見た!」

●株式市場の蘇生を予見するバフェット氏

やはり、バフェット氏は凄い。もう92歳を過ぎているはずなのに、投資力にまったく衰えはないようなのだ。バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>が、半導体受託製造最大手の台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>に投資したというのだ。

これは、繰り返しになるが、やはり凄い。何がそんなに凄いのか。いわゆる、バフェット式の投資法を貫いているからだ。バフェット式投資では、選定される銘柄には基準がある。

・ブランド(知名度)が高い

・製品、サービスの需要がコンスタントにあり続ける

・価格決定力を持っていて、必要な時に値上げができる

・株価が高値から大きく下げている

バークシャー・ハサウェイよるTSMCへの投資は、以上の選択条件を完全に満たしており、バフェットファンから見れば当然のこととなるだろう。

しかし、基準があることと、それに基づいて実際に投資することとの間には、通常なかなか越え難い堀がある。つまり、分かっているけど実行しにくい。これが現実だ。

バフェット氏のバークシャーはそれを実行しているのであり、「やはり凄いなあ」と頷かざるを得ない。

なお、バークシャー・ハサウェイはTSMCのほかに、建設資材のルイジアナ・パシフィック<LPX>、投資銀行のジェフリーズ・ファイナンシャル・グループ<JEF>に新たに投資したという。

また、エネルギー企業のシェブロン<CVX>、オクシデンタルペトロリアム<OXY>、化学大手のセラニーズ<CE>、メディア・娯楽大手のパラマウント・グローバル<PARA>、高級家具販売のRH<RH>には追加投資したということであり、積極投資を続けていることが分かる。

市場全体がこれから蘇生に向かう。バフェット氏はこう予見していると見てよいだろう。

●引き続き着目したい半導体関連

この点では私も同じ考えなので、ここでの注目は引き続き 半導体関連株の中から次のような銘柄になる。今回も半導体関連株を取り上げるのは、関連銘柄が多く、前回はほんの一部を取り上げただけだったからだ。

まずはSCREENホールディングス <7735> [東証P]だ。 半導体製造装置のうちウエハ洗浄装置で世界首位であることは、改めて書くまでもなく魅力的だ。半導体の製造では顕微鏡でも見えないような超微細なゴミも取り除かねばならない。そのために不可欠なのが、ウエハ洗浄装置。同装置で世界首位なのだから、投資対象としては外せない。

シリコンウエハの研磨加工に強いのが三益半導体工業 <8155> [東証P]。この会社は信越化学工業 <4063> [東証P]の関連企業であり、信越化のウエハを研磨、加工する業務を一手に引き受けており、株も期待が持てる。

電子部品用材料の研磨機(ラップ盤)に強いのが、浜井産業 <6131> [東証S]。特に省電力型に強く、需要拡大が見込める点に注目だ。

最先端を行く半導体では論理的演算機能を集積したロジック用装置に強いアルバック <6728> [東証P]がある。株価は高値圏ではあるものの、浅い押し目は入れるので見逃さないようにしたい。

平面研削盤で国内トップの岡本工作機械製作所 <6125> [東証S]は平面研削技術を半導体製造装置でも展開し、ウエハ研削装置の需要増が続いている。株価はこれまた続伸する確率が高く、魅力的だ。

2022年11月18日 記

株探ニュース

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