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【植木靖男の相場展望】 ─海運・石油株の展開を注視

市況
2026年3月21日 8時08分

「海運・石油株の展開を注視」

●過去のショック安が示す教訓

東京株式市場の2月相場は月初こそ一進一退の展開であるかにみえたが、終えてみれば日経平均株価は前月比5527円高、6万円の大台に迫る大幅高となった。

だが、3月入りを前に頭打ちとなり、2月26日につけた史上最高値の5万9332円から3月9日安値の5万1407円まで急落、その下げ幅は7925円に達した。

この株価の急調整はいうまでもなく中東情勢の混乱により原油価格が急騰し、企業業績が圧迫されるとの見方が大勢となったからだ。こうした下げは日本市場だけではない。米国市場もハイテク株の急上昇が止まったこともあって、いまは急落状況にある。

日本の市場は歴史的に見ても、国際問題なかでも中東情勢の混乱に際しては必要以上にうろたえることが多いといえる。これまでしばしば中東での地政学的リスクの高まりを受けて、市場は揺れ動いてきたが、ここでは第1次オイルショックを振り返ってみたい。

1973年、異変前の8月の原油価格は1バレル=3ドルほどであったが、10月に第4次中東戦争が勃発すると、1974年1月には11ドル処と4倍近くにも跳ね上がった。中東原油への依存度が高い日本が最も打撃を受けるとの懸念が高まり、石油を原料・燃料とする合成洗剤やトイレットペーパー、そして灯油、食用油などの価格が上昇し、品薄となった。流言飛言も広まり、金融機関への取り付け騒ぎが生じるなど人心は大きく動揺した。

このとき、日経平均株価は1973年1月高値の5359円から1974年10月の3355円まで下げて底入れとなった。

今回、先行きどのような展開となるのか不明だが、用心に越したことはない。3月10日付の日本経済新聞「スクランブル」では「過去の急落時に比べた押し目買い意欲の低さが目立つ。根底にあるのは『相場の底はまだ先』との見方だ」と指摘し、「セリングクライマックス(売りの最終局面)という感じはまるでしない」との市場関係者の言葉を紹介している。

ただ、かつてのオイルショック時では原油価格は4倍近く高騰したが、今回はいまのところほぼ2倍といったところだ。また、「ショック」は予断なき襲来という意味で使われることが多い。裏を返せば瞬間的で、終了すれば元に戻るということだ。過去のショック安では結果的に株価水準は全て元に戻っている。これも大事な点だろう。肝に銘じたい。

●急落時に物色される銘柄、業種の条件

さて、こうした大きな下げの中で物色される業種、銘柄とはなにか。過去の経験則では投機的な、つまりカラ売りが増える業種、銘柄だった。第1次オイルショックのときは、 石油株を中心にした資源株であった。当時の石油株は妙味に乏しく、値動きも小さかった。だが、第1次オイルショックにより石油株は独歩高となった。

今回、石油株は筆者が見る限り、先高感は認めるものの、まだ買い安心感は生まれていない。今後の展開次第といえよう。

さて、当面人気を集めているのが 海運株だ。主役は商船三井 <9104> [東証P]だ。同社は株価が高値で定着した場合は株式分割を検討するという。また、2026年3月期には200円配当を計画し、27年3月期以降は配当を累進で伸ばすことを検討としている。いずれにしても、ホルムズ海峡が封鎖されるなか、運賃上昇を意識した思惑買いが期待される

石油株が新たに主役となるか。海運株がなお人気を持続するか。いずれも投機色の強い業種だ。今後、両業種の展開を注視したい。

2026年3月20日 記

株探ニュース

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