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【植木靖男の相場展望】 ─余力を残す全般相場、主役株からシフトすべき銘柄は?

市況
2026年9月5日 8時00分

「余力を残す全般相場、主役株からシフトすべき銘柄は?」

●勝負所を迎えた高市政権

日経平均株価はここ数週間、週前半の動きがポイントとなる展開をみせている。今週もそうだ。週明け8月31日から4日続落し、週末9月4日こそ自律反発したが、総じて気迷いムードが拭えなかった。一方、TOPIX(東証株価指数)が下落したのは週央の一日のみと頑張りをみせている。

9月は米国株が経験則的に軟弱であり、東京市場もそれに引っ張られる不安がある。世界的な金利上昇の中で、日米の金利も上向いており、株価の重荷となっている。このまま日本の長期金利(10年物国債利回り)が4%に達するかが、市場の関心事となっている。加えて、中東情勢の緊迫化を背景に原油価格も上昇しており、株価にとってまことに都合の悪い環境といえる。

米国では11月の中間選挙を控え、物価上昇が課題となっている。米国はベネズエラから原油を輸入することで物価を抑えようとしているが、効果には疑問符がつく。経済学上の対応策としては金利上昇しかない。そして、米国が直面するもう一つの課題が、財政の悪化だ。トランプ米大統領はどのような手段で臨むのか。市場ではいろいろ噂があるようだが、間もなく明らかになるだろう。中間選挙が迫る中、お手並み拝見といったところだ。

一方、わが国政権の舵取りも厳しさを増している。米国の主要株価指数が上値重く推移する中、米国からは高市政権の経済政策に苦言が呈されている。日本の金利上昇が米国に波及することを懸念しているのだ。

当面は高市政権にとって正念場が続こう。足元で金利が上昇しても、同政権の積極財政が成功して経済成長が高まれば、為替は円高に転換し、物価も収まるところに収まろう。来年4~5月頃までが勝負所といえそうだ。

●AI・半導体の主役銘柄の下値拾いは慎重に

こうした環境下で株価の先行きをどうみればよいのか。今回の上昇相場の主役はこれまで繰り返し述べてきたように、AI(人工知能)半導体株だ。だが、その主役がいまは調整中である。足元でキオクシアホールディングス <285A> [東証P]やソフトバンクグループ <9984> [東証P]は下げ止まってきているが、まだ戻り売りを消化している段階だ。

ただし、相場全体にまだ余力があるのならば、他の好業績銘柄に買いを移行してしのぐことは可能だ。現時点でいえば、TOPIXは日経平均株価に対してやや分のある展開をみせている。相場全体にまだ体力は残っているとみてよいだろう。

主役のハイテク株、なかでもキオクシアやソフトバンクグループの値動きからは、そろそろ下値を拾う段階に入ってきた可能性がある。だが、もう少し様子を見る方が賢明かもしれない。ここは慌てる必要はない。戻り相場を全て取ろうなどとは思わないことだ。幸い、AI・半導体のテーマでは、わが国の市場は脇役の部品株なども豊富だ。

また、上級者向けとはなるが、投機色の強い銘柄も短期勝負では妙味が光る。仕掛ける際に、注目すべきはやはり出来高であろう。

さて、注目銘柄だが、今回はMonotaRO <3064> [東証P]を取りあげたい。防災復旧関連の切り口もある。2026年12月期は売上高、各利益項目が過去最高を更新する見通しであり、業績は好調だ。

井関農機 <6310> [東証P]も面白そうだ。農業の機械化、スマート化は今後一段と加速しよう。8月31日には固定資産の売却で約61億円の譲渡益が発生すると発表。2027年12月期第1四半期に特別利益として計上する見通しだ。

2026年9月4日 記 (次回は9月19日に更新予定)

株探ニュース

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