鈴木英之氏【日経平均一時6万3000円割れ、秋の反発相場は到来するか】 <相場観特集>
―日米金利上昇など警戒要因、中間決算を機に潮流変化も―
14日の日経平均株価は続落し、一時8月上旬以来となる6万3000円台を割り込んだ。原油価格や長期金利の上昇が警戒されるほか、今週の日米中央銀行による金融政策決定会合を前に積極的な売買を手控える動きも出ている。AI・半導体関連の上値が重くなるなか、果たして秋の反発相場は到来するのか。SBI証券の鈴木英之投資情報部長に聞いた。
●「『銀行、AI・半導体、高配当利回り株』に注目」
鈴木英之氏(SBI証券 投資情報部長)
足もとの株式相場は、 AI・ 半導体関連などの下落で日経平均株価が軟調となる一方で、TOPIXは相対的に底堅い展開だともいえる。長期金利が上昇するなか、今週は日本と米国で金融政策決定会合が予定されている。中東情勢も不透明であり、日米中銀は政策金利の引き上げを強める姿勢を打ち出すこともあり得る状況だ。
こうしたなか、中間決算の発表を経た11月中旬頃までを視野に入れた場合の日経平均株価の予想レンジは6万~7万円を想定している。この期間は「前半軟調」も予想されるものの、「後半高」が期待できると思う。金利上昇で銀行株が買われたり、ソフトウエア株が見直されたりする動きは出ている。足もとで急激な円高が進んでいるが、影響が懸念される業界は自動車や機械など限られてきており、かつてほど警戒する必要はないのではないか。
特に、AI・半導体関連株は足もとでは軟調な地合いとなっているが、中間決算の業績発表を経て見直されることは期待できると思う。AIの急激な発展を危惧する見方も出ているものの、開発競争は米国だけではなく、中国・ロシアなどを含め世界中で展開されている。もはや手を緩めることは難しい状況にあると思う。
個別では「銀行、AI・半導体、高配当利回り株」などを物色のテーマとして注目している。前述のように銀行株は金利高が追い風となり、AI・半導体株は決算発表後の上昇が期待できる。更に、足もとでは9月中間決算を意識した高配当利回り銘柄なども狙い目だと思う。
(聞き手・岡里英幸)
<プロフィール>(すずき・ひでゆき)
早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資情報部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。
株探ニュース