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金利上昇機運で閃光、「高営業利益率×実質無借金」の有望6銘柄精選 <株探トップ特集>

特集
2026年9月30日 19時30分

―中東発インフレ圧力で中銀追加利上げ観測台頭、攻めと防御両立の成長株に注目―

世界的に金利に上昇圧力が掛かっている。中東情勢が緊迫化し原油相場が上昇したことを受け、インフレ懸念が強まったことが要因の一つにある。金利の上昇は借り入れの多い企業にとって利払い負担の増大につながる半面、借り入れが少なくキャッシュを豊富に抱えている企業の場合、銀行預金の金利上昇や保有債券の利回り上昇などにより、利息収入の拡大につながることが期待される。金利上昇に耐性を持つ実質無借金経営の企業のなかから、キャッシュ創出力を兼ね備える高営業利益率の銘柄をセレクトしていく。

●長期金利は30年ぶりに3%台

日本の長期金利は3%台に乗せ、30年ぶりの高水準をつけている。現政権が指向する高圧型経済により財政が悪化するとの懸念が広がるなか、9月17~18日開催の日銀の金融政策決定会合では3カ月ぶりの利上げが決まったものの、為替は円高に振れることはなかった。円安と原油相場の上昇による物価の上振れリスクが指摘されるなかで、金融市場における政策金利の到達点(ターミナルレート)は切り上がっており、追加利上げ観測が強まっている。

金利上昇は一般に、株式市場にはネガティブとされる。個別株のPER(株価収益率)の逆数に「益回り」というものがある。PER20倍の銘柄の場合、益回りは5%だ。債券利回りの指標となる長期金利が0%の場合は、益回りとのスプレッドは5%ポイントとなるのに対し、長期金利が3%に上昇すれば、スプレッドは2%ポイントに縮小する。すなわち、債券に対する株式の相対的な投資妙味が薄れることにつながる。過去の金利上昇時にはこのロジックで、PERの高いグロース株が売られることがたびたびあった。

もっとも直近では、金利高に対し株式は一定の抵抗力を示している。米国では長期金利が5%台にありながら、ナスダック総合株価指数は過去最高値圏に位置している。そもそも金利の上昇も良し悪しがある。良い金利上昇の代表例が、景気拡大に伴うものである。米国は雇用情勢が堅調で、4~6月期の企業業績も好調だった。日本の法人企業統計をみても4~6月期の経常利益(金融業・保険業を除く)は前年同期比24.6%増と高い伸びを示している。視点を変えれば、金利高に対する受け止め方も変わってくる。

金利の主な変動要因として物価も忘れてはならない。インフレが進行すれば、中央銀行が利上げに踏み切るとの見方が強まることになる。インフレに強い資産といえば株式だ。物価が上がり、企業の名目収益が拡大すれば、理論株価は上昇する。とはいえインフレ環境下において、消費者の節約志向の影響を受ける小売企業もあれば、原材料価格の上昇分を製品価格に転嫁することが難しい状況にあるメーカーも存在する。

インフレ時に利幅(マージン)を確保するには、製品・サービスの「価格決定力」の有無がモノを言う。高営業利益率の企業は、インフレ時であっても価格決定力を発揮することで、収益を一段と拡大させると期待することができる。更に財務が強固な企業においては、金利上昇時のコスト負担を抑えることも可能だ。事業から生み出されたキャッシュは、借入金の返済ではなく成長のための設備投資、並びに増配や自社株買いといった積極的な株主還元へとストレートに向かうことも見込まれる。今回は、こうした鉄壁の財務と稼ぐ力を持ち、下半期相場でも異彩を放つと期待される6銘柄をピックアップしてみた。

●鉄壁の財務と稼ぐ力で活躍期待の6銘柄

KeePer技研 <6036> [東証P]は自動車コーティング材料や施工店舗「キーパーラボ」などを展開。11月1日付で1対2の株式分割を実施する。27年6月期は売上高が前期比13%増、営業利益は同30%増を計画。前期に投資有価証券の売却益を計上した反動で今期は最終減益の予想だが、本業の部分は成長が継続する見込みだ。店舗網の拡大を進め、今期の直営店舗数は170店(前期は150店)に増やす方針。31年6月期には250店に伸ばし、フランチャイズ店とあわせて500店体制とする計画を掲げる。今期営業利益率は約31%の見通し。現預金が借入金を大きく上回る実質無借金経営を続け、6月末の自己資本比率は約75%に上る。

プロシップ <3763> [東証P]は会計パッケージシステムの開発・販売を主力事業とし、固定資産管理ソリューション「ProPlus」は、日経平均構成企業225社のうち119社が採用。大企業を中心に幅広い業種において数多くの採用実績を誇る。来年4月1日以降の事業年度から適用される「新リース会計基準」に伴う特需を満喫しており、27年3月期第1四半期(4~6月)の売上高は前年同期比37%増、営業利益は同63%増と業況は絶好調。第1四半期発表後の株価騰勢後は需給調整の流れとなったが、2000円を割り込んだところで下げ渋った。通期の営業利益率は約33%と前期の約35%から鈍化を見込むものの、3割台の高水準を維持する計画。6月末時点で自己資本比率は約76%。無借金経営となっている。

アイティフォー <4743> [東証P]は金融機関向けの債権管理システムなどを手掛け、自治体や小売領域にもソリューションを供給。27年3月期の業績予想は売上高、営業・経常・最終利益ともに2割台の伸びを見込む。受注残は豊富で、金融分野でのパッケージ更改関連の需要が継続。第1四半期(4~6月)は人材投資に伴って前四半期比で営業利益率は低下したものの底入れを見込み、通期では前期の16.7%を上回る17.1%を予想する。実質無借金経営で、6月末時点の自己資本比率は78%。株価は年始から続くレンジ相場の下限に迫っており、値頃感を意識させる。

アバントグループ <3836> [東証P]は国内シェアトップ級の連結会計・連結決算システム「DivaSystem」など自社ソフトウェアを武器に、DX推進事業にも展開。経営管理ソリューション「AVANT」の事業モデルと戦略実行体制の再構築に取り組みつつ、27年6月期は増収増益予想で、営業利益率は15%台を計画する。データ・オリエンテッドの経営を目指す企業の増加や、ガバナンス強化へのニーズの拡大は、同社の事業に追い風となっている。

クロスキャット <2307> [東証P]は独立系のシステムインテグレーター(SIer)で、クレジット会社や銀行、保険会社など金融分野を強みに、官公庁を含め強固な顧客基盤を構築。27年3月期第1四半期(4~6月)はクレジット向けと公営競技・スポーツ振興くじ向けで大型案件の受注があり、売上高は前年同期比17%増、営業利益は同42%増と大幅な増収増益となった。6月末において無借金経営で自己資本比率は約68%。通期は連続最高益更新を予想、営業利益率は12%を計画する。PERは9倍台にとどまる。

オロ <3983> [東証P]は、広告やITサービス、ソフトウェアなど新たな成長業種に特化したクラウドERP(統合基幹業務システム)「ZAC」を主軸として事業を展開。マーケティング支援なども手掛ける。26年12月期は売上高と各利益が2ケタ増かつ2期ぶりの最高益更新を計画。今期の営業利益率は約31%と高水準を維持する見通しだ。6月末時点で現金及び現金同等物が約94億円なのに対し、短期・長期借入金はなくリース負債が7億5000万円程度にとどまり、自己資本比率は73%台に上る。クラウドソリューション事業では中小型案件での獲得が遅れた半面、大型案件は増加。ベトナムでのZAC販売を始めるなど、海外事業の拡大にも注力している。PERは13倍台と割高感は乏しい。

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