前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年11月20日 5時30分

■共英製鋼 <5440>  2,334円 (+88円、+3.9%)

共英製鋼 <5440> が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断「アンダーウエイト」を継続しながらも、目標株価を1630円から1800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。懸念だった国内スプレッド確保について、19年3月上期決算で想定以上の進捗を確認できたとして、同証券では19年3月期の営業利益予想を49億円から66億円へ上方修正した。ただ、これまで堅調だった海外事業(ベトナム拠点)で競争激化に伴うスプレッド縮小が進行し、依然として先行き不透明であることから「アンダーウエイト」を継続したという。

■PS三菱 <1871>  725円 (+27円、+3.9%)

ピーエス三菱 <1871> が大幅反発。今夏の西日本豪雨や北海道地震などに対する災害復興に加え、防災面に対応した国土強靭化投資を安倍政権では積極的に推進する構えにあるが、プレストレストコンクリート(PC)使用工事で優位性を持つ同社は活躍期待が大きい。足もとは高速道路会社の大規模改修工事の本格化で床版取替工事が増勢にあり、19年3月期会社側計画の営業利益41億円は大幅な上振れを見込む声が強くなっている。

■JBCCHD <9889>  1,706円 (+60円、+3.7%)

JBCCホールディングス <9889> が大幅反発。傘下のJBCCが19日、日本マイクロソフト(東京都港区)が提供するクラウドプラットフォームMicrosoft Azureの学習済みAIサービスCognitive Servicesの一つ「Language Understanding」(LUIS)を活用したチャットボットサービスの提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。新サービス「Cloud AIライトfor Office 365」は、JBCCの運用付きクラウドサービス「俺のクラウド」で提供する、すぐに利用可能な学習済み人工知能(AI)によるチャットボットサービス。AIとの会話により、営業担当者は同僚や上司との打ち合わせ予定を外出先からでも簡単に調整することができるほか、社内ワークで提案書を作成する際には、OneDrive for Business内にある類似の提案書をスピーディに検索することで効率的な資料作成が行えるようになるとしている。

■東エレク <8035>  14,920円 (+520円、+3.6%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> など半導体製造装置メーカーやSUMCO <3436> など半導体材料メーカーは買い優勢の展開。前週末の米国株市場で米画像処理半導体大手のエヌビディアが19%近い下落をみせた。これが、ネガティブ要因として半導体セクターには逆風として意識されるが、前週エヌビディアは取引開始前に時間外で急落していたこともあって、東京市場でも関連銘柄は織り込みが進んでおり影響は限定的となっている。半導体業界の先行き見通しについては強弱感が対立しており、年末に向けても見切り売りと押し目買いが入り乱れ、不安定な展開が想定される。

■日本CMK <6958>  864円 (+29円、+3.5%)

日本CMK <6958> が3日ぶり大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を1050円から1100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、車載PCB(プリント配線板)に経営資源を集中し、品質を重視した生産体制整備を進める戦略を評価。これにより収益性改善が見込めるとして、19年3月期の営業利益予想を42億円から43億円へ、20年3月期を同55億円から56億円へ、21年3月期を同71億円から72億円へそれぞれ上方修正している。

■小野薬 <4528>  2,737.5円 (+63円、+2.4%)

小野薬品工業 <4528> が続伸。19日、東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野の相場節也教授、東北大学病院皮膚科の藤村卓講師らの研究グループが、根治切除不能悪性黒色腫治療薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ)を用いた免疫療法において、その治療効果を予測する検査法を開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の開発は、ニボルマブを用いた悪性黒色腫の治療において、血清中の治療効果予測因子を世界で初めて発見し、その治療効果を予測する検査法を開発したというもの。これにより、ニボルマブ単剤で治療効果が出るかどうか治療早期に判断することができるため、無効な治療の継続回避や、不必要な副作用発症の回避、効率的な治療薬の使用などの免疫療法の最適化につながるとしている。

■メガチップス <6875>  2,443円 (+56円、+2.4%)

メガチップス <6875> が反発。16日の取引終了後、セキュリティー・モニタリング用途向け映像監視システムの開発・生産などを手掛けるシステム事業部門を、19年1月1日付で、豆蔵ホールディングス <3756> 子会社のセンスシングスジャパンに譲渡すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。メガチップスを吸収分割会社、センスシングスジャパンを吸収分割承継会社として、同事業に関して有する権利義務を承継させる吸収分割方式で譲渡する。これによりメガチップスは、車載、産業機器分野や5G通信インフラ分野など、今後市場が拡大する分野に経営資源を集中し、グローバル有力顧客とのビジネス拡大を図るとしている。なお、同件に伴いメガチップスはセンスシングスジャパンから対価として8億円を受け取るが、19年3月期業績への影響は現時点では軽微としている。

■インソース <6200>  2,541円 (+58円、+2.3%)

インソース <6200> が3日続伸。中期トレンドの分水嶺である75日移動平均線が2400円近辺を横に走っているが、前週にここを上回り、なお上値慕いの動きを強めている。同社は講師派遣や教室形式もしくはウェブを使った講義などで社会人研修ビジネスを展開している。「働き方改革」も絡め企業の人材育成ニーズを取り込むことに成功しており、業績は19年9月期に24%営業増益を見込むなど好調、機関投資家とみられる継続的な実需買いが観測される。

■リゾートトラスト <4681>  1,833円 (+37円、+2.1%)

リゾートトラスト <4681> が4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を2600円から2850円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、富裕層顧客向けのホテル開発や成長分野のメディカル事業の拡大により、中期的に増益基調が続くという見方を堅持。今上期営業利益は61億円(前年同期比11%増)で、計画比2億円未達となったが、台風の影響を除けばホテルは回復に向かっているほか、メディカルの新商品投入・拠点拡大も評価できるとしている。

■村田製 <6981>  16,280円 (+205円、+1.3%)

村田製作所 <6981> 、アルプス電気 <6770> が3日ぶり反発。上げ幅は小さいものの目先下げ止まる動きをみせている。大手電子部品メーカーは新型iPhoneの売れ行き鈍化懸念を背景とした米アップル株の急落が重荷となっていたが、目先は売り飽き気分が出ている。前週末の米国株市場でアップル株は続伸、前週14日に底値をつけリバウンドに転じている。これに連動する形で、有力サプライヤーである村田製なども買い戻しが優勢となった。ただ、足もとは為替のドル安・円高の影響もあって新規の買いが入りにくく上値も重い。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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