前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年3月22日 5時30分

■電算システム <3630>  3,340円 (+155円、+4.9%)

電算システム <3630> が4日続伸。情報処理・システム構築を行うほか、払込票決済などコンビニでの収納代行ビジネスも手掛け、キャッシュレス関連として注目されている。2月下旬に、楽天銀行アプリで提供する「楽天銀行コンビニ支払サービス」による収納代行サービスを導入したが、今月8日には大阪市が同サービスを導入したことを発表するなど、株価刺激材料に事欠かない。株価は上場来高値圏を走る展開で戻り売り圧力にさらされないことも株高を助長している。

■ツクイスタッフ <7045>  2,582円 (+111円、+4.5%)

ツクイスタッフ <7045> [JQ]が3日ぶりに急反発。同社は19日の取引終了後、19年3月期の期末一括配当を従来予想から5円増の30円(前期比5円増)とすることを発表。20日は、増配を好感する買いが流入した。

■三井金 <5706>  2,880円 (+113円、+4.1%)

三井金属 <5706> が大幅に3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は19日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ引き上げた。目標株価は2870円から3840円に見直した。「セクター内で最も5G恩恵を享受できる銘柄」として注目している。具体的には「インフラ投資増加による基地局向け高機能箔の増加」「5G対応端末の極薄銅箔の使用原単位増」を挙げている。同証券では、5G関連投資の増加に伴い、21年3月期に向け年換算で約45億円の増益効果を享受できる可能性が高まっている、と指摘。19年3月期の連結最終損益は60億円の黒字(前期は7億800万円の赤字)に対し21年3月期の同損益は200億円の黒字と予想している。

■新日本科学 <2395>  869円 (+32円、+3.8%)

新日本科学 <2395> が反発。波状的に買いが流入し5日移動平均線を絡め戻り足を強めている。再生医療や遺伝子治療分野などで展開するバイオ関連株への物色人気が続いており、同社もその流れに乗っている。同社は今から60年以上前に日本最初の医薬品開発の受託研究機関として誕生した歴史があり、新薬の開発支援では基礎研究から臨床試験に至るまで幅広く対応、特に鼻から脳への薬物送達を活用した新薬開発に定評がある。19年3月期は10年3月期以来、実に9期ぶりの営業黒字化を見込んでおり、これが評価材料となった。

■Jエレベータ <6544>  2,365円 (+84円、+3.7%)

ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> が大幅高で3連騰、連日の上場来高値と気を吐いている。関東や北海道を軸にエレベーター やエスカレーターの保守を手掛け、旺盛なエレベーターのメンテナンス需要を取り込み、19年3月期業績予想も期初見通しを増額、営業利益段階で前期比4割を超える伸びが見込まれている。同社の国内シェアはまだ5%程度で今後の需要開拓余地が大きい。また、上越市を地盤として地域に密着したビルメンテナンス事業を展開する企業を完全子会社化するなどM&Aによる業容拡大も株価の評価材料となった。

■キーエンス <6861>  68,090円 (+2,140円、+3.2%)

キーエンス <6861> が5日ぶり大幅反発。米中貿易摩擦については足もと楽観的な見方がやや後退しており、FA関連株には向かい風が意識されているが、同社株については19日まで株価は4日続落していただけに値ごろ感もあった。信用買い残は枯れた状態で東証信用倍率は0.5倍と株式需給面からも上値に重さはない。業績面も18年4-12月期の段階で営業利益は前年同期比14%の伸長を確保しており、通期営業利益も会社側は未開示ながら2ケタ増益が濃厚だ。

■ワークマン <7564>  10,070円 (+270円、+2.8%)

ワークマン <7564> [JQ]が大幅続伸、遂に未踏の1万円大台乗せを果たした。作業服販売チェーン大手で、作業服で培った機能性を生かしたカジュアル衣料に展開、プライベートブランド(PB)商品が好調で収益に寄与している。店舗併設により高機能ウエアの新業態「ワークマンプラス」の積極出店を推進しており、これも新たな評価のポイントとなっている。なお、2月の全店売上高は前年同月比14%増と好調を継続している。

■オプティム <3694>  5,120円 (+110円、+2.2%)

オプティム <3694> が続伸。同社は19日引け後に、同社が提供する「AI Call Center Service」とリンク(東京・港区)が展開する「BIZTEL(ビズテル)」が同日から、システム連携を開始すると発表した。これが株価の刺激材料となったようだ。「AI Call Center Service」は、人口知能(AI)を用いた音声解析や回答候補の提示機能を提供するコールセンター支援サービス。一方で、「BIZTEL」はクラウド型テレフォニーサービスのパイオニアとして、企業向けインターネット電話サービスを展開している。この提携によって同社はコールセンターシステム・音声認識システム・AIのセット導入が約2週間で実現するとしている。

■凸版印刷 <7911>  1,698円 (+32円、+1.9%)

凸版印刷 <7911> が4日続伸。同社とTIS <3626> は19日、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)を組み合わせることにより、物理的には遠く離れた別の場所にいる人物が、あたかも同じ空間内に存在しているかのような状況を作り出し、遠隔でのコミュニケーションを可能にする技術を開発したと発表。この技術は少子高齢化や自動車製造やプラント建設など専門技能の後継者不足といった社会課題を解決するものを目指している。今後について、両社は同技術の更なる改良を進め、製造業や小売業、教育、観光などさまざまな分野へ適用していき、2021年までに関連受注含め約30億円の売り上げを目指すとしている。

■JCRファ <4552>  6,500円 (+120円、+1.9%)

JCRファーマ <4552> が3日ぶり反発。目先利益確定売りも観測されていたが、大勢トレンドは25日移動平均線をサポートラインとした上昇基調を継続している。ホルモン製剤を主力とするバイオベンチャーで、製薬部門も有していることで業績は増収増益基調を続けている。遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」が好調なほか、間葉系幹細胞を使った細胞医薬品「テムセル」も収益に寄与している。薬剤を通しにくい血液脳関門に薬剤を通す独自技術「J-Brain Cargo」を開発しており、同技術を使った今後の可能性にマーケットの関心が集まっている。

■住友鉱 <5713>  3,267円 (+58円、+1.8%)

住友金属鉱山 <5713> が3日続伸。ここ非鉄市況が上昇傾向にあり、LMEでは直近アルミが3ヵ月ぶり高値圏に浮上、ニッケルなども上昇基調にある。同社株など非鉄株は株価の出遅れが目立ち、主力電機株などが一服となるなか、リターンリバーサル狙いの買いを引き寄せている。

■あおぞら銀 <8304>  3,130円 (+40円、+1.3%)

あおぞら銀行 <8304> が3日ぶり反発。株式市場は3月期末を目前にして、駆け込みで配当権利取り狙いの買いが観測される状況にある。そのなか、同社株は年間配当利回りが約5.9%に達するなど極めて高く、全般気迷い気味の地合いのなかで根強い買いが流入している。19年3月期最終利益は前期比横ばいを予想しているが、20年3月期は運用利ザヤ底入れで小幅ながら増益に転じる公算がある。時価PER8倍台、PBRは0.8倍台と配当利回り以外の株価指標面から割安感が強く、下値では押し目買いニーズが強い。

■明治HD <2269>  9,020円 (+110円、+1.2%)

明治ホールディングス <2269> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は19日付で、同社の投資判断を「2」から「1」、目標株価を9000円から1万1000円へそれぞれ引き上げた。同社の売り上げは成長の踊り場にあるが、利益の成長は止めておらず、同業他社と一線を画す同社の利益創出力を評価している。主なポイントは、(1)値上げによる利益を伸ばすことができる食品株であること、(2)20年3月期に不採算事業の構造改革が本格化すること、(3)営業利益の成長率が20年3月期で8%増、今後3年間で年率6.4%増と堅調な伸びを見込めることとしている。19年3月期営業利益について、会社計画の1010億円に対して1000億円(前期比5.6%増)、20年3月期は1080億円を見込んでいる。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.