「円安メリット」が3位にランク、約24年ぶり水準で関心高まる<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「円安メリット」が3位となっている。
足もとの外為市場で、日米金融政策の方向性の違いを意識したドル買い・円売りが活発化している。21日のニューヨーク市場及び22日の東京市場の早朝には一時136円71銭と1998年10月以来、23年8カ月ぶりのドル高・円安水準をつけた。
米連邦準備理事会(FRB)は15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、通常の3倍となる0.75%の利上げを決め、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1.50~1.75%に引き上げた。声明では「物価上昇率は新型コロナウイルスのパンデミックに関連した需給の不均衡、エネルギー価格の高騰、広範におよぶインフレ圧力を反映して高止まりしている」と指摘。FF金利の見通しは22年末時点の中央値が3.4%(前回3月は1.9%)に引き上げられた。
一方、日銀は17日の金融政策決定会合で現状の大規模金融緩和策の維持を決め、黒田総裁は会合後の記者会見で政策修正の必要はないとの考えを示した。こうしたことから、市場ではドル高・円安が一段と進む余地があるとの見方が強まっている。
この日の東京市場では高値警戒感などからドル買いが一服しているものの、円安が業績にとってプラスに働く輸出関連株の動向には目を配っておきたい。なお、主要企業の23年3月期の前提為替レートは、日立製作所<6501>が1ドル=120円、ソニーグループ<6758>が123円前後、村田製作所<6981>が120円、日産自動車<7201>が120円、トヨタ自動車<7203>が115円となっている。