「電気自動車関連」が19位、岸田政権の脱炭素戦略でカギ握る<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「電気自動車関連」が19位にランクされている。
地球温暖化防止を目的とした脱炭素社会への取り組みが世界的に進んでいる。岸田政権では脱炭素に向け20兆円規模の資金を準備する方針にあることが伝えられているが、そのなか原子力や再生可能エネルギーの活用はもちろんのこと、運輸部門で排出される温室効果ガスの9割を占めるといわれる自動車の排ガスを、いかに軽減していくかも大きなウエートを占めている。いうまでもなく電気自動車(EV)の普及を後押しすることが重要であり、動力源である2次電池開発や充電設備などのインフラ拡充に政策的な資金の投入が見込まれる状況だ。
自動車産業は世界で400兆円を超える巨大マーケットを形成するが、既に排ガスを出さないEVシフトの流れが加速し始めている。株式市場でもEV関連銘柄には中期的な成長力の高さに着目した買いが継続的に流入している。
米国株市場ではEV大手テスラ<TSLA>の株価が目先戻り足を鮮明としている。イーロン・マスクCEOの保有株売却などが明らかとなり、いったんは下値を探る動きをみせたが、押し目を買い直され、直近では8月初旬につけた戻り高値にほぼ肩を並べた。バイデン米政権ではEVの普及促進を目的に補助金を出して購入支援する方針にあり、今月12日には米下院で同EV支援策が盛り込まれた新たな歳出・歳入法案が可決されている。テスラはこの恩恵を享受するほか、電動トラックの年内前倒し出荷などの動きが好感されている。米株市場でもEVを投資テーマとする物色意欲が再び盛り上がる可能性が高まっている。
東京市場でも企業の決算発表をほぼ通過したことで、今後はテーマ買いの動きが再燃しそうだ。その際、EV市場の拡大を横にらみに、政策的な追い風を意識しながら同関連株への物色の矛先が改めて強まる公算が大きい。
関連銘柄としてはEV駆動モーターシステムに力を入れる日本電産<6594>や、モーター構成部品で鉄心部分にあたるモーターコアを製造する三井ハイテック<6966>などをはじめ、ダブル・スコープ<6619>、日本電解<5759>、東光高岳<6617>、ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>、田中化学研究所<4080>、戸田工業<4100>、ニッポン高度紙工業<3891>、関東電化工業<4047>といった銘柄がマークされそうだ。