概要・株価
チャート
ニュース
かぶたん ロゴ
PR

プラチナは軟調、米イランのホルムズ海峡封鎖や米利上げ見通しで <コモディティ特集>

特集
2026年7月15日 13時30分

プラチナ(白金)の現物相場は、米国とイランが戦闘終結に向けた覚書で合意したが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しを受けて戻りを売られた。また、イランがホルムズ海峡で承認された航路を使用しない船舶を攻撃し、米軍と軍事衝突したことも下げ要因になり、昨年11月以来の安値1534ドル台をつけた。

その後は最終的な和平合意に向けた協議で進展が見られたことや、イランの前最高指導者ハメネイ師の国葬を控えて下げ一服となったが、イランがホルムズ海峡で船舶を攻撃すると、再び米国と軍事衝突。トランプ米大統領は「覚書は終わった」との見方を示した。また、イランによる自身に対する暗殺計画を明らかにするなど攻撃の応酬が激化した。

イランがホルムズ海峡の再封鎖を発表すると、米軍もイランに対する海上封鎖を再開し、米大統領はホルムズ海峡を通過する船舶に貨物に対する20%の費用負担を要求した。ただ、費用負担は湾岸諸国の貿易・投資協定で代替するとし、翌日に撤回された。米大統領は米東部時間16日午後9時(日本時間17日午前10時)に国民向けに演説するとしており、イラン情勢の行方を確認したい。

●米FRBは7月も金利据え置き見通し

6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を3.50~3.75%に据え置くと決定した。ただ、政策担当者の半数近くが利上げ見通しを示したことを受け、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が高まった。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は米FRBが一段とタカ派化するとし、年内3回の利上げを行うと予想した。ただ、6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が5万7000人増と事前予想の11万人増を大幅に下回ると、7月の利上げ観測が後退した。また、6月の米消費者物価指数(CPI)は前年比3.5%上昇と前月の4.2%上昇から伸びが鈍化した。事前予想の3.8%上昇も下回った。一方、ウォーシュ米FRB議長は議会証言でFRBの独立性を強調するとともにインフレ目標の達成に意欲を示した。CMEのフェドウォッチで、12月のFF金利の誘導目標水準は3.75~4.00%の確率が43.0%(前月42.3%)と年内1回の利上げを織り込んでいる。

●プラチナETFから投資資金が流出

プラチナETF(上場投信)残高は7月13日の米国で35.39トン(5月末37.75トン)、10日の英国で9.90トン(同10.02トン)、南アフリカで4.63トン(同4.67トン)となった。米国とイランの軍事衝突や米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月7日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万3872枚(前週1万5001枚)に縮小し、3月3日以来の低水準となった。原油高やドル高を受けて軟調に推移し、手じまい売りが出やすい。

上海プラチナウィーク2026で、ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)と北京を拠点とする大手宝飾品・貴金属小売業者である菜百(カイバイ)は、プラチナの投資用地金を扱うとの契約を結んだ。同店では即日で30gのプラチナ投資用地金7点セットが販売されることになった。中国のプラチナ投資用地金・コイン市場は2018年に始まり、大きく成長している。中国は消費拡大に向けた5ヵ年計画を発表しており、プラチナの投資需要は引き続き拡大するとみられる。

(MINKABU PRESS CXアナリスト 東海林勇行)

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集