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窪田朋一郎氏【AI関連株はどうなる? 11月相場の展望を大予測】 <相場観特集>

特集
2026年10月26日 18時30分

―日経平均の下値模索はどこで止まるか、物色対象にも変化あり―

26日の東京株式市場は、これまで売り込まれてきたAI関連のツルハシ銘柄の一角に下げ止まる動きも散見されたが買いは続かなかった。10月上旬を契機とする下げ相場で日経平均株価は約3ヵ月ぶりの安値圏に沈んでいるだけに、目先突っ込み警戒感からの買い戻しも想定される場面。一方、膨れ上がった個人投資家の信用買い残などがAI・半導体セクターの上値を重くしており、市場関係者からは日経平均の一段の下げを警戒する声も聞かれる。今週28日が10月の権利付き最終日となり、週後半から実質11月商いに移行する。今回は個人投資家の動向にも詳しい松井証券チーフマーケットアナリストの窪田朋一郎氏に11月相場の見通しについて語ってもらった。

●「AI関連株はまだ下値あり、11月後半に転機」

窪田朋一郎氏(松井証券 理事 チーフマーケットアナリスト)

週明けの日経平均は強弱入り乱れ、引き続き不安定な地合いとなった。ここ約3週間にわたる下げでリバウンド狙いの買いも観測されるが、相場が立ち直るまでにはまだ時間を要するだろう。日経平均構成比の高い AI・ 半導体関連株への売り圧力が依然として顕著だ。11月前半は短期リバウンドはあっても、基本的に今のような嵐が続くと考えている。ただし、きょうの地合いにも反映されたように、今は日経平均が下げても全面安の地合いではない。AI関連のツルハシ銘柄への売り攻勢が目立つが、そこに集中したリスクオフ相場といえる。深押ししたAI関連やその周辺株は値ごろ感から買いを入れたくなるのが投資家心理だが一筋縄ではいかず、逆に言えば今買い向かっている投資家が匙(さじ)を投げるような状況となって、ようやく相場は底を入れる。それは11月後半に訪れるとみている。

米国株市場に目を向けると、上場間近とみられる米アンソロピックも業績に関してアキレス腱があり、飛躍的な伸びを示すものの市場の期待には届いていないほか、“循環取引”の綻(ほころ)びが意識され始めている。スペースX<SPCX>の買収子会社及び、マイクロソフト<MSFT>の傘下企業の2社でアンソロピック売上高全体の約4分の1を占めていることで、その偏りが目立つ。そうしたなか、これから相次ぐハイパースケーラーの決算では、足もとの業績や収益見通し以上に設備投資計画への注目度が高い。

AIによる生物兵器の開発懸念なども折り重なって、無秩序な投資意欲の後退は避けられないムードだ。これはAI関連株の復活に水を差すことになるだろう。米中間選挙は上下院ともに共和党の過半数割れが予想されるが、トランプ政権の弱体化もネガティブ。共和党内部でもセキュリティーの充実が追いつくまで、AI投資減速を支持する議員は少なくない。

東京市場ではキオクシアホールディングス <285A> [東証P]に代表されるように、AI・半導体関連株の高水準に膨らんだ信用買い残が重石となっている。11月前半は厳しい地合いが続き、日経平均は6万円台割れから場合によっては5万5000円前後まで下押す可能性に警戒が必要だ。そのケースでは信用取引の投げなどが生じる公算が大きくなる。ただし、投げが出た場合、需給改善を経て11月後半の日経平均はリバウンドに転じる蓋然性が高まる。現時点での物色対象としては、NEC <6701> [東証P]、ソニーグループ <6758> [東証P]、任天堂 <7974> [東証P]、リクルートホールディングス <6098> [東証P]といった銘柄が有利。このほか、ファーストリテイリング <9983> [東証P]や良品計画 <7453> [東証P]など小売り関連の勝ち組も強さを発揮しそうだ。他方、半導体関連の逆張りではアドバンテスト <6857> [東証P]などの深押し場面は狙える。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(くぼた・ともいちろう)

松井証券入社後、ウェブサイト構築や自己売買担当、投資メディア部長を歴任。YouTubeチャンネルやオウンドメディア「マネーサテライト」の立ち上げなどを手掛け、現職に至る。ネット証券草創期より株式市場を中心に相場を注視し続け、個人投資家の売買動向にも精通。チーフマーケットアナリストとして日々のマーケット解説を行う傍ら、「グロース市場信用評価損益率」や「デイトレ適性ランキング」など、これまでにない独自の投資指標を開発。また松井証券理事として、営業部門全体の方針策定にも参画している。

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