26年4-6月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第1弾〕 35社選出 <成長株特集>
3月期決算企業の27年3月期第1四半期(4-6月)決算がほぼ出そろった。本特集では、時価総額7500億円以上の銘柄を対象に、直近3ヵ月実績である26年4-6月期に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した35社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-6月期(第1四半期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]。26年4-6月期(第1四半期)の税引き前利益は前年同期の272億円から1兆2347億円に急拡大して着地。AI(人工知能)需要の拡大を追い風に、 データセンター向けNAND型フラッシュメモリーの販売が急拡大したことに加え、 半導体メモリーの需給逼迫で価格が高騰したことも利益を押し上げた。併せて、7-9月期(第2四半期)の同利益は1兆8700億円になる見通しだと発表。また、7月31日の決算発表と同時に、9月末時点の株主を対象とする1→3の株式分割と自社株買いの実施も明らかにした。なお、自社株買いは8月10日までにほぼ上限となる約8000億円の取得を完了している。
2位に入った太陽誘電 <6976> [東証P]の4-6月期は、経常利益が前年同期比16.7倍の42.6億円に膨らんだ。主力の積層セラミックコンデンサーがAIサーバーをはじめとする情報インフラ・産業機器やスマートフォン向けなど幅広い用途で販売が拡大したほか、操業度向上や円安進行により為替差損益が改善したことも利益拡大に大きく貢献した。業績好調に伴い、27年3月期の同利益を従来予想の270億円→420億円(前期比74.1%増)に大幅上方修正している。
3位の出光興産 <5019> [東証P]は、4-6月期の税引き前利益が前年同期比14.8倍の3168億円に急拡大して着地。燃料油事業で仕入れから販売までの時間差から生じる利益が987億円の増益要因となったほか、好調な海外トレーディング事業なども寄与した。続く4位のENEOSホールディングス <5020> [東証P]は石油製品のタイムラグ差益に加え、製油所のトラブル改善や海外市況の上昇も利益拡大の要因となった。
5位にリスト入りした住友化学 <4005> [東証P]は、4-6月期の税引き前利益が前年同期比10.4倍の603億円と大幅増益を達成した。中東情勢の緊迫化に伴う石油化学市況の改善を受けて、サウジアラムコとの合弁会社ペトロ・ラービグの精製マージンが拡大し、持ち分法投資損益が大きく好転したほか、ナフサ価格の上昇に伴う在庫評価益が発生したことも利益を押し上げた。同社のほか、7位の三井化学 <4183> [東証P]、24位の東ソー <4042> [東証P]、27位の三菱ケミカルグループ <4188> [東証P]もナフサの高騰が追い風となった。
選出リストには、世界的なAIへの積極投資に伴う需要を取り込んだ企業が目立つ。インフラや設備機器の分野では、光ファイバーケーブルを手掛ける古河電気工業 <5801> [東証P]とフジクラ <5803> [東証P]をはじめ、オムロン <6645> [東証P]が制御機器、パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]は蓄電システムなどで、データセンター向けの旺盛な需要を捉えた。
また、半導体や電子材料でもAIサーバー向けの伸びが顕著だ。ローム <6963> [東証P]はLSIやパワー半導体が大きく伸びたほか、JX金属 <5016> [東証P]が半導体薄膜材料やチタン銅、三井金属 <5706> [東証P]は電解銅箔で、それぞれ特需の恩恵を受けた。
このほか、9月中間配当の権利確定日を約1ヵ月後に控え、配当利回りが4%を上回るインフロニア・ホールディングス <5076> [東証P]、JFEホールディングス <5411> [東証P]、第一ライフグループ <8750> [東証P]は配当妙味株としても注目したい。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 4-6月期 連続期数 進捗率 PER
<285A> キオクシア 4424 1234720 3 - - *
<6976> 太陽誘電 1565 4263 1 10.2 42.5
<5019> 出光興産 1376 316885 1 - 22.1 *
<5020> ENEOS 976 477659 1 81.0 8.5 *
<4005> 住友化 937 60313 1 - 13.3 *
<5076> インフロニア 851 111195 7 90.8 8.4 *
<4183> 三井化学 379 47708 4 64.5 17.2 *
<6963> ローム 353 11243 1 31.2 62.6
<5334> 特殊陶 324 142213 4 94.8 16.3 *
<7013> IHI 305 81962 2 34.2 16.5 *
<5801> 古河電 304 30953 5 21.6 25.6
<5411> JFE 295 40985 2 21.6 7.8 *
<6448> ブラザー 241 56773 4 60.1 14.7 *
<7752> リコー 220 47481 1 50.0 14.9 *
<6645> オムロン 218 18483 1 23.4 30.5 *
<5713> 住友鉱 211 118040 1 36.4 13.4 *
<1803> 清水建 201 55677 6 30.3 9.6
<8750> 第一ライフ 196 251057 1 28.9 12.6
<5016> JX金属 180 79644 3 36.0 22.8 *
<8591> オリックス 179 406150 5 - 12.6 *
<9684> スクエニHD 172 18766 4 38.3 33.9
<5803> フジクラ 167 111456 10 24.6 26.8
<8473> SBI 150 225814 1 - - *
<4042> 東ソー 144 34302 2 32.1 13.9
<5706> 三井金属 134 23474 4 23.5 20.2
<6305> 日立建機 123 43968 1 30.7 14.3 *
<4188> 三菱ケミG 123 111806 1 41.4 12.3 *
<7974> 任天堂 115 206150 4 47.9 32.0
<4182> 菱ガス化 111 29187 1 36.9 13.6
<8309> 三井住友トラ 109 173469 4 - 12.4
<6752> パナHD 108 188947 1 32.0 22.3 *
<7267> ホンダ 107 605027 1 91.7 17.1 *
<7012> 川重 107 34798 3 22.2 19.8 *
<4503> アステラス 106 186514 1 48.4 14.3 *
<8601> 大和 102 88089 3 - -
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。「*」は国際会計基準または米国会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-6月期の進捗割合、単位は%。黒字転換、赤字縮小は増益に含めない。
株探ニュース