「水素」が16位にランク、バイデン政権が水素エネルギー活用に向けた新戦略発表で関心度上昇<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「水素」が16位にランクインしている。
一部報道で15日、バイデン米政権が、水素エネルギーの活用に95億ドル(約1兆1000億円)を投じることを柱とする戦略を発表したと報じられたことが、今回の注目度急上昇の背景にあるようだ。予算は昨年11月に超党派により成立した総額1兆ドル規模のインフラ投資法に盛り込まれており、今後エネルギー省を中心に具体策に着手するという。
脱炭素への機運が高まるなか、次世代のエネルギーとして水素への注目は高まるばかりだ。日本は2017年、世界に先駆けて水素基本戦略を打ち出したが、現状は産業ガスとしての利用にほぼ限定されており、エネルギーとしての活用は限定的となっている。これを大規模に流通させるためには、供給源の確保や輸送方法の確立、需要の開拓と課題は多岐にわたるため、バイデン政権が打ち出す新たな戦略では、こうした課題を円滑に進めるための仕組みづくりが進められるとみられている。水素技術で強みを持つ日本企業にとっても活躍の場が生まれそうだ。
前述の報道を受けて、水素圧縮機の国内大手である加地テック<6391>をはじめ、水素透過膜の技術を持つ山王<3441>などが買われたが、この日は目立った動きは少ない。ただ、脱炭素社会実現に向けて「水素」は重要なキーワードだけに、これらの銘柄のほか、水素計測用の圧力計・圧力センサーなどを提供する長野計器<7715>、水素製造装置で強みを持つ澤藤電機<6901>なども注目したい。