2022年【投資テーマ】年間ランキング＜年末特別企画＞

特集

2022年12月31日 11時00分

今年、注目された「投資テーマ」を「株探」パソコン版へのアクセス状況を元に年前半、年後半、年間に分けて紹介します。

今年最もアクセス数を集めたのは、「メタバース」で昨年首位だった「半導体」を抑えてトップに輝いた。インターネット上に構築した3次元仮想空間やそのサービスを指すメタバースは、市場規模が急拡大すると予想されており成長性が期待されている。

昨年トップの「半導体」は年前半、年後半ともに2位と根強い人気を維持した。年前半は昨年に続き、コロナ禍で落ち込んだ経済の急回復に伴う半導体不足で設備投資の動きが活発だったことが人気の背景となったが、年後半は一転して世界的な金融引き締めによる景気減速で需要が減少するとの懸念が話題になった。

3位は「インバウンド」で水際対策など行動制限の緩和によって訪日外国人観光客が増えると期待され、昨年の50位圏外からジャンプアップした。特に、10月11日に訪日客の個人旅行が解禁され11月の訪日客数は前月比87.4％増の93万4500人と急増し、百貨店やホテルなどのインバウンド消費が回復してきたことでアクセスを大きく伸ばした。年後半は人気テーマのトップに躍り出ている。

4位には「円安メリット」がランクイン。世界的な金利上昇を受けて3月から急速に円安が進み、10月には1ドル＝150円台と32年ぶりの安値水準をつけるなど、大きな話題を集めた。そのほか、ロシアによるウクライナ侵攻や台湾を巡る米中対立、北朝鮮による相次ぐミサイル発射に加えて、政府が防衛強化策を打ち出したことで「防衛」が5位に急浮上した。

年間の前半と後半に分けてみると、前半は昨年に1年を通して人気だった「電気自動車（EV）」が7位、「再生可能エネルギー」が8位と健闘した。後半では本格的に普及期に入りつつある電気自動車向けに需要が期待される「パワー半導体」が3位にランクインしたほか、再編思惑や12月20日の日銀の政策転換が追い風となり「地方銀行」が7位に浮上した。

一方、昨年の年間ランキングで3位だった「デジタルトランスフォーメーション（DX）」はサービスの普及が進んだことで26位に順位を下げた。また、次世代の自動車向け電池として注目されている7位の「全固体電池」も38位に沈んだ。

年明けは日銀の金融緩和修正で12月に大きくアクセスを伸ばした「円高メリット」や「金利上昇メリット」、「地方銀行」の人気が続きそうだ。

●2022年【前半】（1月～6月）　　　　　　　　　●2022年【後半】（7月～12月）

１．メタバース　　　　　　　　　　　　　　　１．インバウンド

２．半導体　　　　　　　　　　　　　　　　　２．半導体

３．円安メリット　　　　　　　　　　　　　　　３．パワー半導体

４．防衛　　　　　　　　　　　　　　　　　　４．メタバース

５．インバウンド　　　　　　　　　　　　　　５．円安メリット

６．サイバーセキュリティ　　　　　　　　　　　６．防衛

７．電気自動車（EV）　　　　　　　　　　　　　７．地方銀行

８．再生可能エネルギー　　　　　　　　　　　　８．円高メリット

９．半導体製造装置　　　　　　　　　　　　　　９．2022年のIPO