伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 4月26日版
日経平均は目先上値の重さを確認し、下降を開始する公算
1. 4月、5月の月足が陽線引けした時の値動きのパターン
前回の本コラムで「 日経平均株価の年足が陰線で引ける展開になる年は、年間の最高値を6月までにつけ、5月、6月に4月までの高値を積極的に上回る上げ場面になりにくい」という過去の経験則を紹介しました。
本年のように4月に積極的な上昇場面となり、月足が陽線で引けているような年は、上げ傾向のある4月に行けるところまで上げ切った後に、5月以降の上値を抑えられやすい時期へ入るため、あまり上昇余地が残されていないと考えられます。
そこで実際に、4月と5月の月足が連続して陽線引けしている場合、4月、5月の値動きがどのようになっているのかを見ていきます。
結論を先に述べると、年足が陰線、陽線のどちらになっていても、4月、5月が継続して積極的な上昇の流れを作っている年は、1990年以降で見るとほとんどありません。
1990年以降で4月、5月の月足が連続して陽線引けしている年は、「1994年、1997年、2002年、2007年、2008年、2009年、2015年、2017年、2020年、2023年」になります。
図1は、それぞれの年が大まかにどのような動きになっていたのかを示しています。上述した過去10回のケースでは、だいたい3通りのパターンになっています。
パターン1は、4月が前半上昇、後半上値を抑えられて「往って来い」に近い展開となった後、5月が月初から一本調子の上昇場面になる動き方です。
パターン2は、4月が月初にいったん下げて押し目をつけた後、5月初めまで上昇し、その後、5月月末まで上値重く推移する動き方です。
パターン3は、4月から5月にかけてジグザグに緩やかに上昇する(4月、5月がともに積極的な上げにならない)動き方です。
日経平均株価は3月31日安値の5万0558円が押し目になった後、上昇を開始して前週までに2月26日高値の5万9332円を超える動きとなっています。
本年4月は月初から一本調子の上げを経過して、4月中にすでに8000円幅以上も上昇しています。
5月の月足がはっきりとした上昇の流れを作り、陽線引けする展開になるには、週明け後、残された4営業日で5000円幅程度の急落場面となって、パターン1の展開になる必要があります。
そうならなければ、5月は月足が陰線引けする展開になると考えられます。
5月の月足が陽線引けする展開になるとしても、上値の重い動きになる可能性が大きくなります。
図1 4月、5月が陽線の時の日経平均株価の展開
