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明日の株式相場に向けて=「フーシ派参戦」で米利上げ観測再燃、循環物色は続くのか

市況
2026年7月23日 18時02分

23日の東京株式市場で、日経平均株価は307円高と反発。上げ幅は一時900円超となったが戻り売りに押された。日足は十字足で気迷いムードを表している。TOPIXは3連騰。陽線が3本出現する形となった。ただし上ヒゲはやや長く高値圏の赤三兵とあって、利益確定売りのポイントであることを暗示しているようにみえる。

注目された米アルファベット<GOOG>の26年4~6月期業績は、1株利益が前年同期比約4倍と文句の付けようのないほどの好決算となった。今年の設備投資計画を引き上げたことにより、時間外取引で同社株は下落したものの、ハイパースケーラーが旺盛な投資意欲を示したこと自体は、ある種の安堵感を市場にもたらす結果となった。しかしながら、AIインフラを支える半導体関連株をみると、キオクシアホールディングス<285A>は朝高後に下げに沈み、アドバンテスト<6857>は伸び悩んだ。

半導体株の失速の主犯といえるのが、世界的な金利上昇懸念である。イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアに対し、紅海の海上封鎖を宣言した後、サウジのタンカーへの攻撃に踏み切った。そのサウジに対しトランプ政権は原子力協定を締結したと22日に発表している。核兵器の開発につながる動きであり、イランの反発は必至。混沌とする中東情勢は落としどころがますますみえない状況となった。中東産原油の供給不安と原油在庫の減少リスクが警戒されるなかで、米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が1バレル=89ドル台まで上昇しているが、「1バレル=100ドル台に再び乗せても何ら不思議ではない状況」(国内証券)との声がある。

原油相場の上昇により米国ではインフレ懸念が一段と強まり、利上げ観測が高まった。CMEのフェドウォッチをみると、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における25ベーシスポイントの利上げの可能性を、市場は約34%程度織り込んでいる。1週間前は12%弱に過ぎなかった。更に、日本に加えてイギリスでも財政悪化シナリオが語られるようになった。内外金利の上昇に呼応する形で、23日の東京市場では 銀行株の高値更新が相次いでいる。

銀行株の強調展開とともに市場参加者の注目を集めたのが、直近IPO銘柄だ。配車タクシーアプリのGO<581A>が商いを伴って新高値をつけたほか、自動運転のティアフォー<593A>に至っては公開価格割れの初値形成という辛酸を味わった上場初日から一転、2日目は22%高と気を吐き、出来高はソフトバンクグループ<9984>やキオクシアを上回り個別銘柄全体で9位に食い込んだ。モメンタム指向の投資家の資金がシフトした感があるが、中東リスクを横目に循環物色が利いた状況にあるとみなすこともできるだろう。「株式市場に流入した資金は今のところ市場内に滞留しており、下値不安が高まっているわけではない」(国内アセットマネジメント)との見方がある。

短期的には循環物色の候補となる銘柄として、「原油高の悪影響を受けないこと」が条件に加わることになりそうだ。FFRIセキュリティ<3692>やサイバーセキュリティクラウド<4493>、HENNGE<4475>といったサイバーセキュリティー関連や、宇宙開発関連のQPSホールディングス<464A>やSynspective<290A>の出直り機運が高まっていくか、注目をしておきたい。もっとも、金利が一段と上昇ピッチを速めた際には循環物色を続けるための相場環境の前提が崩れることになる。その起点となりうる中東情勢に目を凝らす局面がしばらくは続きそうだ。

日程面では24日は国内では6月の全国消費者物価指数(CPI)が寄り前に公表される予定。取引時間中には6月の全国百貨店売上高が公表される。企業決算は信越化学工業<4063>やテクノホライゾン<6629>などが予定する。海外ではユーロ圏や米国の7月製造業PMI、サービス業PMIの公表を控えるほか、米国の6月新築住宅販売件数も発表される。(長田善行)

出所:MINKABU PRESS

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