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NTTのファンド組成が刺激、本格普及へ疾走する「IOWN」関連株 <株探トップ特集>

特集
2026年6月24日 19時30分

―光を中心とした革新的通信技術、AIデータセンター向け引き合い活発―

NTT <9432> [東証P]は10日、著名投資家のヤン・ソン氏、韓国のSKグループ、台湾の中華電信、日本政策投資銀行(東京都千代田区)と共同で、次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の普及などを目的とした投資ファンド「アイオンAIファンド」を組成すると発表した。アイオンは低消費電力、大容量、低遅延といった優れた特性を備えており、人工知能(AI) データセンター向けに引き合いが強まっていることから関連銘柄を改めてマークしておきたい。

●ファンドの規模800億円

新ファンドの組成にあわせて運営会社「Catalight Capital(カタライト・キャピタル)」を設立し、米シリコンバレーと都内に拠点を置く。投資先は光伝送などのフォトニクス(光学)技術や光でデータ処理を行うAI向け半導体、アイオンの中核である電気を光に置き換える光電融合技術など。北米を中心にアジア・欧州を含む有望なスタートアップに投資するとしており、ファンドの規模は約800億円になる見込みだとしている。

出資参加に関心を示している企業は全世界から20社以上となっており、国内では古河電気工業 <5801> [東証P]、NEC <6701> [東証P]、富士通 <6702> [東証P]、ソニーグループ <6758> [東証P]、伊藤忠商事 <8001> [東証P]、東京センチュリー <8439> [東証P]、KDDI <9433> [東証P]など。年内にも規模と出資者が確定する見通しだ。

また、NTTがアイオンの国際展開を目的に2020年に米インテル<INTC>などと立ち上げた「アイオン・グルーバル・フォーラム」のメンバーにも注目。ミライト・ワン <1417> [東証P]、エクシオグループ <1951> [東証P]、日東紡績 <3110> [東証P]、レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]、イビデン <4062> [東証P]、フジクラ <5803> [東証P]、ルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]、アンリツ <6754> [東証P]、santec Holdings <6777> [東証S]、村田製作所 <6981> [東証P]、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]などが名を連ねている。

●活用した取り組み相次ぐ

国内ではアイオンを活用した取り組みが相次いでおり、千代田化工建設 <6366> [東証S]は12日、NTT東日本や独シーメンスの日本法人、日本エマソングループ(東京都港区)と、アイオンを活用して複数拠点のプラント設備を遠隔で統合管理する実証を7月から開始すると発表。これにより、産業分野における持続可能かつ高度な遠隔運転・保全モデルの実現を目指すとしている。

三菱ケミカルグループ <4188> [東証P]は1日、傘下の三菱ケミカルやNTTグループ、富士通グループの1Finityが、アイオンAPN(オールフォトニクス・ネットワーク)と60ギガヘルツ帯無線LANを組み合わせた通信環境下で、自律型ロボットを活用した屋外設備点検の高度化を実証したと発表。今後は人間に代わる高度な認知機能の実装を進めていく計画だ。

メディアリンクス <6659> [東証S]は5月、NTTスマートコネクトとの業務提携に基づき、大容量光ネットワーク「IWAN」を用いたメディア伝送の接続試験を実施したことを明らかにした。同社はIWANを利用した信頼性の高い帯域確保型素材伝送ソリューションの提案を加速させる構えで、将来的にはアイオンの活用も視野に入れた高度な映像制作インフラの構築を目指すとしている。

ブロードバンドタワー <3776> [東証S]は4月、石狩再エネデータセンター第1号(北海道石狩市、ISRD)と自社のデータセンター向けネットワークサービス「dc.connect NeX」(ディーシードットコネクト・ネックス)を活用したコネクティビティサービスの提供で連携すると発表。この取り組みでは、アイオンを活用し、都心部のデータセンターと同等のネットワーク品質と接続性を実現するという。

●中核を担う光電融合関連

アイオンの中核を担い、回路やチップ内で伝送される電気信号を光信号に置き換えることで、AI処理やデータ通信に不可欠な高速大容量化と低消費電力化を同時に実現できる「光電融合」の関連株にも目を向けてみたい。

JX金属 <5016> [東証P]は16日、光通信分野向けの結晶材料であるインジウムリン(InP)基板の生産能力を更に強化するため、今後4年間にわたって最大1200億円の設備投資を実施する方針を表明。具体的な投資計画については詳細が決定次第公表するとしている。

デクセリアルズ <4980> [東証P]は8日、オランダのフォトニクス研究開発機関と共同研究を開始すると発表。同社は光半導体を含むフォトニクス領域を成長ドライバーと位置づけており、欧州の先端研究機関との連携により技術開発を加速させる構えだ。

日本電気硝子 <5214> [東証P]とヨコオ <6800> [東証P]は1日、半導体・情報通信分野での戦略的資本・業務提携を行ったことを明らかにした。両社は相互に5億円を上限とする株式を持ち合い、ヨコオが持つデバイス開発技術と日電硝の材料開発技術を融合し、光電融合デバイス向け検査基板をはじめとした高付加価値製品の開発及び事業拡大を推進するという。

オキサイド <6521> [東証G]は5月に行った株主総会で、光電融合を新たな成長領域のひとつとして経営資源を振り向けると強調。4月には高い環境耐性や耐振動・耐衝撃性を備えたフェムト秒レーザーを製品化しているフルーエンス・テクノロジー(ポーランド)と販売代理店契約を締結したことを明らかにしている。

このほかでは、光通信用コネクターなどを手掛けるサンコール <5985> [東証S]、光通信事業の受注が好調なオプトラン <6235> [東証P]、光部品・デバイスを提供する湖北工業 <6524> [東証S]、光通信やシリコンフォトニクス用の光源として最適な量子ドットレーザーなどを製造・販売するQDレーザ <6613> [東証G]、光通信用部品を扱う精工技研 <6834> [東証S]、光技術に強みを持つ浜松ホトニクス <6965> [東証P]、光電融合を重点施策のひとつに掲げている黒田精工 <7726> [東証S]などが関連銘柄として挙げられる。

株探ニュース

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