鈴木英之氏【日経平均7万円奪回迫る、年後半へ上昇基調強まるか】 <相場観特集>
―4~6月期決算は好調、TOPIXはいち早く最高値更新―
東京株式市場で、日経平均株価が反発色を強めている。7月下旬には一時6万円割れ目前まで下落したが、その後は上昇に転じ、きょう17日は終値ベースで7月6日以来となる6万9000円台を回復した。なかでも、TOPIXは日経平均株価に先行する格好で、先週にはいち早く最高値を更新した。足もとでは一時のAI・半導体関連株の一極集中相場からの広がりがみえる。現在の相場状況と今後の見通しについてSBI証券の鈴木英之投資情報部長に聞いた。
●「日経平均は最高値を目指す、物色の裾野広がる」
鈴木英之氏(SBI証券 投資情報部長)
4~6月期の決算発表は好調だった。日経平均採用企業の一株当たり利益(EPS)も足もとで過去最高水準に切り上がっている。なかでも、 AI・ 半導体関連に加えて予想を超えて裾野の広い業種が好調だった。第1四半期の時点で27年3月期通期の業績予想を上方修正する企業も目立った。全体相場は、今後も堅調に推移することが予想される。
日経平均株価はAI・半導体関連株を中心に7月下旬にかけ下落した。ただ、データセンター向けなどAI設備投資は、まだ初期段階だと思う。過剰投資という慎重な見方もあるだろうが、株価はその点もすでに織り込んだとみている。4~6月期決算では、AI・半導体関連企業はもちろんのこと、トヨタ自動車 <7203> [東証P]やホンダ <7267> [東証P]といった自動車関連や日本製鉄 <5401> [東証P]のような鉄鋼企業も堅調だった。
今後1ヵ月程度の日経平均株価の上値は7万2000円前後を予想する。6月につけた7万2366円を視野に入れた展開が期待できると思う。下値は6万6000円前後を見込んでいる。足もとでTOPIXはいち早く最高値を更新した。物色の裾野は広がる展開が予想され、日経平均株価の上昇とともにTOPIXも一段の上値追いが期待できるだろう。
個別銘柄やセクターでは、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]といったAI・半導体関連株に加え、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]などの銀行株が物色の中心となりそうだ。また、日立製作所 <6501> [東証P]やパナソニック ホールディングス <6752> [東証P]などにも注目したい。
(聞き手・岡里英幸)
<プロフィール>(すずき・ひでゆき)
早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資情報部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。
株探ニュース